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「そもそも私が寝てるだけで危なくなるってどういう状況?」




私は寝てただけで、氷は抱きついていただけじゃないか。


私の方が蒸されて危なかったわ。




「あー……それ、聞いちゃう?」




頭の上に顎を乗せて氷は顎を擦り付けて来る。


やめて頭頂部禿げるから。




かと思ったら次は頬に降りてきた唇に軽くキスをされ、耳をぱくりと食まれる。


まて、人を食うんじゃない。




肘を押し付けるも離れてくれない氷の頭に気を取られていると、抱き締められていたお腹をするりとその手に撫でられた。




「……ちょっと」


「ん?」


「……ん、じゃない、この手なに」


「俺、夜中からずぅーっと和香のこと、触りたかったの。手ぇ出さないように頑張ってたんだよ?」




少しまだ寝惚けていた頭が覚醒されてきて、今の自分の状況に気が付く。


そう、私は低血圧で寝起きは眠気が長く続いてボーッとしてる時間が長いけれど、今はそんな状況じゃなかった。




あれ、いつの間に私はバックハグされる状況になっていたんだっけ。


氷の手の回るお腹を見下ろすと、ムニッと腹をつままれた。




「ちょっと!」


「あ、和香ちゃん覚醒した」


「アンタ朝っぱらからなにしてんの、喉乾いてるし暑いから離して」


「またお預けぇー?」




いや、喉乾いてるって言ってるでしょうが、水分を取らせてくれ。

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