第12.5話
男は暗い部屋のの中で炭時計が最後の一滴を落としたのに気づき、横になっていた体をむくりと起き上がらせた。
部屋に何か変化は無いかと周りを見渡しふと視線を天井に向けた。
「足をひっぱるような真似をして何がしたいんだあの小娘」
男は静かにつぶやき炭時計を反転させた。
そこでドアをたたく音がし何用かと男は部屋を出た。
それから今晩男は帰る事は無かった。
VERMIRION~紫紺の乙女と炎の舞~ @caramel298
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