第6話 武器屋のドラン

カレンと僕は二人とも満面の笑みで会場を後にした。

今日はお祝いだ。

2人ともなんと合格したのだから。

「ごはんなにしよっかなあ」

「なにしよっかなあー」

2人ともご機嫌だった。

「うーん。今まで町のご飯だけでそれ以外食べたことなかったから。何食べていいかわからないなあ。」生まれてから別のものを食べたことがなかったのだ。

「パンとかにするか?」

「そうだね。ちょっと町をうろうろしてみよっか」

町を歩くといろいろなお店が目についた。パン屋 肉屋 魚屋 高原野菜など様々な食料が売っていた。ハーブやスパイスなどもある。通りの裏に入ればそこには鍛冶屋。ガラス細工。洋服などをふっているお店もあれば、剣や鎧を売るお店。薬草などを売っているところなど初めて見るものばかりだった。

「ねえ、ちょっと武器屋行こうぜ」カレンが言う。

「いいよ、見てみたいからね」

カランカラン

「はい、いらっしゃい!!」

「ちょっとみせてくださーい。」カレンがいう。

「はいよ。あれっお嬢ちゃんたち今日試験にいたかい??」

「はい。さっき終わっていま、帰りです」

「そうかいそうかい。いやあすごかった。おじさん感激しちまったよ」

「ありがとうございます」カレンが答える

***

ショーケースに入った。武器やぶら下がっている武器などもある。

剣 槍 斧 ナイフや家庭用の包丁も売っていた。

「いろいろあるんだあ」

「おじちゃんこっこれは?」

「それは刀というものだよ。試作品なんだけどな。剣のように思い物を持たないで済む短剣刀なんだよこいつは素早い動きに適している。

「剣とどう違うの?」

「刀は引いたときによく切れる。切れ味だけは剣よりも断然切れるが、耐久性は剣のほうがあるな。戦い方も変わってくる。剣のように重さを載せて叩き切ったり両刃を生かして刺突というものはできない。ただこの刀のほうがはるかに軽い分素早い攻撃が可能になる。ただ刀の場合は折れやすい分2本持っておいたほうがいいぞ」

「ふーん。そうなんだ参考になります」僕は答える。 

「オジサン詳しいね」カレンがいう。

「あったりまえだ。もう何年もやってるからなあ。ハハハハハハ」

おじさんは笑っている。

「この剣は?」

「これは特別でなあ。まだ試作品なんだ。魔法の属性を載せやすくなっていて、威力が上がるってもんだ」

「へえー」

「お嬢ちゃんたちは魔法は使えるのかい?」

「ぜんぜん」カレンがいう

「ぜんぜん」僕もいう。

「まあ、普通はそうだろうな、剣士目指してそうだからな」

「まあせっかくだこの剣とその刀を2本セットあげるよ」

「えっいいの」

「いいってもんよ」

「マジで」

「ああ大マジだよ。お嬢ちゃんたちが宣伝してくれればうちの店も大繁盛だよ」

「わかった。ならおじちゃんところで買ったていうことにするよ」

「またしばらくしたらおいで俺はドランっていうんだ。鍛冶屋のドラン。」

「わかった。ドランありがとう!」カレンは笑顔で答えた。

「ドランさんありがとうございます」ぼくはドランさんにお礼をいった。

僕とカレンは魔法剣を1本と刀を2本手に入れた。

「ドランさんこれはどうやってもてばいいの?」

「ちょっとまってな。いまつけてやるよ」

「こうやって、こう」

ドランさんが刀を2本腰に回してくれた。

「すっげーカッコイイ」カレンが

「この鞘というところにしまうのだ。」

「わかりましたー」

「なら気をつけていっておいで」

「ありがとうございましたあ!」

僕とカレンはドランさんのお店を後にした。

「いやあ、こんなことってあるんだなあ」

「ね、ドランさんには本当に感謝だよ。」


****


町をぶらぶら歩くお目当てのパン屋を見つけた。


「あっパン屋があるよ」ぼくはいう

「はいってみるか」カレンがいう。

「うわあー、いい匂い」

どれ買おうかなあ。

「羊のお肉と香草のパンにしようかなあ。トマトとチーズのパンもあるなあ。いい匂い」

「お肉は食べてはいけないって言われてるから違うのにしようかな」

「すみませーん このトマトチーズパンと、やきそばパンください。」

「ならぼくは焼きそばパンと、香草くるみパンにしてください」

「はいよー」

「300ゼニーだよ。」

パン屋のおばちゃんが答える。


「さあ買い物も終わったしかえるかなあ。」僕は言う

カランカラン

お客さんが来たようだ。ここのパン屋さんはかなり繁盛しているようだった。さっきのドランさんのお店も普段結構混んでいると言っていたのでこの国は繁盛しているようだ。

「アレなにしてるの?」

声がした。エレンだ。

「あっエレン。今日の夕飯にパンを買おうと思ってね」

「へーそうなんだ。私もなんだ。ねえ今日はどこの宿に泊まるの?」

「いやまだ決まってないんだ」カレンが言う。

「よかったら一緒の部屋に来ない?」

「えっいいの?」カレンが言う。

「すぐ近くの宿だし部屋も大部屋しかあいてなかったからさ」

「ならお言葉に甘えちゃおっかな」

カレンが嬉しそうに言う。

三人でパン屋から出た。

「宿屋は大聖堂を超えたところの宿をとったから」

「そうなんだね」

「そういえば大聖堂行くのはじめてだね」

「えっそうなの」

「どこ出身なの??」エレンが聞く

「バズだよ」

「バズ!?」

エレンはびっくりして目を見開いた。

「バズ山脈って悪魔が住んでる山だよね」

「そうらしいけど、一度も見たことはないんだよね。あってみたいけどさ」カレンは笑って答えた。

「どうせ噂だからね」僕は答える。

「空気もよくて川もきれい夜は星空が広がるんだ。冬にはオーロラもでたりしてすごごいんだよ」

「素敵な町ね。なんか誤解してたみたい」

「こんどおいでよ、馬で町や山を案内するからさ」

「いいの。ありがとう」

歩きながら大聖堂に到着した。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

世界一の剣士を目指す二人の少女!! YUTAKA @hinata_shibuya

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ