第14話
朝ごはんに屋台の料理を思う存分堪能してから、漁師さん達がその日とってきた海産物を販売している市場に移動して色々物色している。
因みにイカもタコもカニもエビも普通に人気の海産物でまぁまぁの値段で売っている。
良く見た目が気持ち悪いから食べられてないって物語が多いけど。ここではそんなことは無く大人気のようだ。
タコを売ってるおばさんの話によると、過去にこの世界に来た日本人が美味しいと広めたかららしい。
やっぱりその人が広める前まではあまり特にタコは食べられていなかったらしい。
見た目が気持ち悪いしヌメヌメしているから。
「新鮮な海産物以外も売ってる」
市場には一夜干しなどの干物系も幅広く売っている。話を聞くとシュールストレミング的なものも売ってるらしいけど。それは全力で遠慮しておいた。
干物は鯵みたいなスタンダードなものからウツボのような1部地域には販売しているようなものまで沢山買った。
ウツボは骨が多いのがちょっと難点だけど。
唐揚げにすると結構美味しくて好きなので干物になってないのも欲しかったんだけど、あいにくウツボは加工されたものしか売ってなかった。
生のウツボは自分で採りに行けばいいか。
ウツボなんてこの海域にしかいないって魚じゃないはずだし。
「アレ?フグも売ってる」
引き続き海産物の加工品が売っているお店を物色していると。味噌漬けになったフグの切り身が売っていた。
この世界で出会ったフグは全て全身に超猛毒を持っている。
幻獣種のリバイアサンすら殺せる超猛毒なので食べたらまず助からない。
食べても死なないのは神獣ニーズヘックのニーズさんぐらいだろう。
日本にいた時はフグなんて食べる機会無かったから、ちょっと楽しみだったのにとちょっと落ち込んだんだけど…ついにフグを食べれる?。
お店に並んでるってことは食べれるんだよな?と思い店員に確認をすると、やはりこのふぐも毒を持っているらしい。
ただ、このフグの毒は味噌に5年ほどつけると無毒化されるらしい。
確か日本にもフグの卵巣の糠漬けって言う、
長い時間を掛けて毒素を抜いて食べれるようにした物があった気がする。
原理はちょっと違うだろうけど。似たようなものなのかな。
凄い味に興味が有るのでフグの切り身の味噌漬けも追加でかった。
魔物創造が手に入ったら、フグの魔物を探して毒を持たないフグの魔物を創造して養殖しようって計画もあったけど。
まさか無毒化する方法があるとは思わなかった。
……因みになんで無毒化されるのかは全くわかって無いらしい…。
フェムトに見せれば理由がわかったりするかな。
まぁ、ちゃんと無毒化されてるんなら原理を知ってる必要もないし。覚えてたら聞いてみるか。
それよりも……。
(世界神様!高難易度ダンジョンを2つ攻略しましたよ!魔物創造のスキルください)
ダンジョンで手に入った海産物に気を取られて忘れてたけど、俺がこのダンジョンを攻略しに来た目的って「魔物創造のスキル俺も欲しい」って世界神様に言ったら、高難易度ダンジョンを2つクリアしたらあげるよと言われたから攻略しに来たんだったとフグの話を
聞いた時に思い出した。
(その事なんだが。スマンが少し待ってもらって良いかの?ちょっと手の離せない用事が出来てしまってな)
俺の知らないところでなにか面倒事が起きているらしい。
(分かりました。世界神様の用事を優先してください。因みになんですが…その用事って俺も巻き込まれたりしますか?)
コレだけは確認しておきたい。また何かに巻き込まれるかもしれないし。
(悪いがこのままだと、十中八九巻き込まれる。ただ、コウだけが巻き込まれると言うよりか、この世界全てを巻き込んだ騒動が起きる)
もしかしなくても、思ったより不味いことが起きてる?
(出来るだけ、被害が小さくなるように色々やってるんだが…。それでも被害をゼロにする事は無理そうでな…)
異世界の神の時みたいな騒動が起きるのかもしれないのか…。
まぁ、先にしれただけラッキーと思うか。
(とりあえず。なにか起きた時に対処できるように準備しておく事にします)
兎に角今日明日でなにか起きる訳では無いらしい。
とりあえず今日は何も考えずにシマヅ観光を楽しもう。
なんか色々時間を消費してしまったので、セミエビはもう無いかなと思ってたんだけど。
1m越えのセミエビを発見する。
昨日食べたセミエビが30cm前後だったんだけど。あれは子供だったのかな?と思い店員に確認をとると。デカいセミエビは魔物版のセミエビらしい。
因みに魔物じゃない普通のセミエビより美味しいらしい。その代わり値段も魔物の方が何倍もする。
今回はその値段のおかげで売れ残っていた様だ。
ラッキーだったなとお金を払って魔物版のセミエビを買った。
目的のものは買ったし、デートなのにずっと市場にいるのも勿体ないので、市場から離れて、
鼈甲細工を売っているお店に行ったり、着物が売っているお店に行ったりして1日シマヅを観光してから、キュアノス島に帰還した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでいただきありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます