第13話
「それなりに集中してたから。精神的に疲れた」
結局、一撃も貰わず。一方的な戦いだったけど。もし、一撃貰ったら骨折ぐらいは普通にしただろうから、楽な戦いだったかと言われるとそうでもない。
シャルは戦闘が始まった瞬間にガン逃げして
距離をとってたけど。
リバイアサンのヘイトがそっちに行く可能性はあったし。
狙われなくても、流れ弾が飛んでいく可能性もあったので、そうならないように立ち回る必要あったし。
ヘイトに関してはダメージを与えてた後は変わる事無いだろうなってぐらい、俺に向いてたから超楽だった。
後はリバイアサンが転移魔法に上手く対処出来なかったのも、こんなに一方的に倒せた理由だ。
「おっ、ダンジョンコア」
ダンジョンのボスを倒した事でダンジョンコアが目の前に出現した。
「このダンジョンコアどうしよう……。ダンジョンコアは普通ダンジョンがある国のトップに献上する物。だからダイワの将軍家に献上するのが正解で良いはずだけど」
水中にあるせいで人間からしたら旨みがほとんど無いダンジョンなのに。
コアの警備だけはしっかりしなきゃいけないって、将軍家からしたらあんまり嬉しい事じゃないよね。
まぁ、なるようになるだろう。
難易度の低いダンジョンもあるってコノハ言ってたし。
そのダンジョンが既に攻略されていて、既に将軍家の城にはダンジョンコアの安置室がある可能性も有る。
それに下手に隠そうとして逆に面倒臭い事になる可能性もある。
と言うか隠そうとすると大体そんな感じで話が大きくなって後悔する事になると俺は思う。
なので堂々とダンジョンコアを将軍家に献上しようと思う。
ダンジョンコアを手に持った。
今回リバイアサンはそのままにして帰ろうと思う。
幻獣種と魔物で別物だって言うのは理解しているんだけどね……。
やっぱり生え変わった鱗とか牙ぐらいなら素材としても気にしないけど。肉とか皮見たいな殺さないと手に入らない部位を素材として使うのには抵抗がある。
リバイアサンの肉なんて絶対美味しいに決まってるから気にならない訳では無いが、イスカの前で「リバイアサンうめ〜」って食べれる気がしない。
なので今回はリバイアサンは回収せず、ダンジョンに吸収してもらう。
余談だが。この件が終わり、キュアノス島に帰ってリバイアサン達に話したところ。
味が気になるとリバイアサン達でパーティーを結成して、このダンジョンに突入。
リバイアサンを確保しに行ったのだが。
ボスがリバイアサンなのは俺専用の特別モードだったらしく。リバイアサン達を引き連れてもう一度このダンジョンに来ることになる。
その時になってこんな事ならリバイアサンを回収しておけば良かった……と後悔する事になるが、そんなこと微塵も考えていないので、リバイアサンはダンジョンに放置され、ダンジョンの養分として吸収されていった。
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ダンジョンコアを手に入れたあと、最初の予定通り食材になる魔物を乱獲しながらダンジョンの入口を目指す。
結果的に行きより倍の日数がかかってしまったけど。代わりに海産物が沢山手に入ったので万々歳。
ダンジョンを出てからは、すぐに将軍家が暮らしている城があるダイワの都に転移してダイワにあるダンジョン攻略してダンジョンコアを持ってきたから将軍様に謁見できるか?
と門番に確認をとったら、10分も待たずに謁見の間に通されて、ダンジョンコアを献上した。
その後に将軍家のプライベートスペースでコノハの事を話したり。お土産として、深海魚を渡して城を後にしてシマヅに帰ってきた。
シマヅに入るとここら周辺を治める大名に鬼を退治した件でお礼がしたいと言われたので
大名の御屋敷にご招待されて色々接待を受けた。
結局その日は御屋敷に泊まらせて貰い。
朝市を見て回るために朝早くから町を歩いている。
「そこらじゅうからいい匂いがしてきて何を食べるか迷っちゃう」
朝市は新鮮な海の幸を売る場所だけでなく、屋台も沢山出ている。
シンプルな魚の塩焼き、サザエのつぼ焼き、海の幸が沢山入っていて魚醤で味付けされたスープ。
貝類は自分から買って食べようとは思わないけど。どれも美味しそうで確かに目移りしてしまう。最初に朝市で売られている新鮮な海の幸を買いにいこうと思ってたのに、匂いにつられて屋台の集まっている方に来てしまったぐらいだ。
「流石に将軍家への献上品にもなるセミエビを売ってる屋台はないか」
大名の御屋敷にお世話になった夜ご飯でセミエビが出て来てとても美味しかったので、詳しい話を聞いてみると。
将軍家の献上品にもなる高級品だと教えられた。
結構凶暴な水棲魔物の群生地でないとセミエビは採れない為。市場に上がる事も稀だと聞いたんで屋台で食べれるとは最初から思ってなかった。
お土産に買って帰りたいし、市場の方で売ってれば良いけど…。
売ってたとしても急がないとすぐ売り切れてしまいそうだと思って、朝一出来たけど。
やっぱり屋台の料理の匂いの誘惑に打ち勝てず。
屋台で朝食を採ってから海の幸が販売している市場のスペースに向かった。
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