対決!異世界からの侵略者

第15話

シャルとのデートも終わって数日おいて次のデートと行きたいところだったけど。

フロンでオープンする予定の魔物博物館やアラクネたちの服屋さん出店計画など。

既に土地と建物の用意をして貰ってるのに、放置している案件がいくつか存在しているので、先にそれを終わらせないとという事で、まずはアラクネたちの服屋さん出店計画の方から進める事になった。


という訳で、アラクネたちの代表ネルルと一緒にハジメくんが開発している辺境の町に来ている。


前までは町を囲む壁が土だったけど。素材が石材へと変わって立派になっている。

町の中では至る所で職人が家を建てている。

順調に発展していってるみたいで良かった。


辺境と言う事でやはり冒険者が多い。

町の中だけで完結する仕事をしている職業に人もいるけど。

すれ違う人の大体3割ぐらいは冒険者っぽい服装をしている。


ダンジョンも有るし、ダンジョンに入らなくても辺境特有の魔物がいるし。

それが当たり前なのかも?


「一応、ハジメくんにキープして貰ってる建物の場所は知ってるけど。直接行くんじゃなくてハジメくんに声をかけてから行かないとダメか」


いつからでも服屋さんが出来るようにと既にお金を払って確保してると言っても、管理とかをハジメくんに任せちゃってるし。

そのお礼を言うためにもハジメくんのところに先に行くべきだろう。


正直、お店として用意してる建物より、ハジメくんの屋敷の方が遠いから行くの面倒臭いけど。


「事前の挨拶は重要ですからね」


因みにネルルさんとハジメくんは初対面という訳では無い。


ハジメくんの両親と妹ちゃんがいるから定期的にハジメくんはキュアノス島に遊びに来る。

その時に顔合わせ自体は既に済んでいる。


アポ無しだけど。まぁ、何とかなるだろう。


「そう言えばネルルさん、人化の魔法は大丈夫そう?」


アラクネのネルルさん達は人の生活圏に訪れても騒ぎにならないように、キュアノス島で人化の魔法を練習して使えるようになっている。


キュアノス島には教えられる人がいっぱいいるから先生には困らない。

人化の魔法は発動状態を維持するのに最初の方は苦労するらしいので、問題ないか声をかける。


「問題無いです」


大丈夫そうなので、早速ハジメくんのところに向かうかと歩き出すと。


突然、空からガラスが割れたような音が鳴り響く。


何が起きた?と空を見上げると。空に大きな亀裂が走り、そこから正八面体をした金属が次々と姿を現す。


「もしかしなくても、世界神様の言っていた面倒事ってこれの事か?」


どう考えたってただ事ではない。数日でなにか起きる訳では無いって言ってたけど。

もうなにか起きてますよ?


正八面体の金属は空に現れた大きな亀裂の周りを浮遊している。

脳死で先制攻撃したいところだけど町でそんなことすると逆にパニックになりそうだ。


「とりあえず。緊急事態だから、許可はとってないけどハジメくんの屋敷に直接転移する。ネルルさんはキュアノス島に転移させるから。今の状況をフェムトに報告して」


この現象がここだけで起きてるとも限らないし、アレが何なのか確認する為にもフェムトに聞くのが1番確実だろう。


「分かりました」


時間が無いので、ネルルさんが返事した瞬間キュアノス島に転移させた。


ただ、アラクネの洋服屋を開店する話をしに来ただけだったのに…。


今回もまた、大変な事になるんだろうな。


まずはハジメくんと合流する為にハジメくんの屋敷に転移した。


「やっぱり、大忙しみたいだね。久しぶりハジメくん」


屋敷に転移すると、屋敷の中は人が走り回っていて、突然起きた現象に対処するために大忙しみたいだ。


「コウさん!!どうしてここに?」


「いや、アラクネの洋服屋の話を進めに来たんだけど。あんなことが起きたからね。手伝った方が良いかなと」


「なるほど。アレが何か分かりますか?」


「さっぱりわからん。一緒に来てたアラクネをキュアノス島に帰して、フェムトに確認しに言ってもらったからそのうち分かると思うけど」


「そうですか。分からないことは仕方ないでしょう。そんな事よりこの緊急事態にコウさんがいることを喜ぶべきですね。手伝ってくれるんですよね?」


「そりゃそうだろう。手伝わないのにわざわざ顔を出したりしないよ。で、ハジメくんどう動く?」


この町のトップであるハジメくんにどう動くべきか指示を仰ぐと、部屋のドアが勢い良く開かれる。


普通だと、説教ものだけど。今は緊急事態だこの程度のことを一々注意する必要無いだろう。


「何があった」


「上空を浮遊していた。謎の物体が一斉に地上に落下し始めました」


落下中と報告に来てるなら隕石みたいな速度で落下してきてる訳では無さそう。


とは言えそのまま放置出来るわけじゃないな。


落下してくる謎の正八面体から町を守るために町を囲むように氷のドームを作り出す。


「ハジメくん。ひとまず氷のドームで町は保護した。どうなるか直接確認しに行こう」


謎の正八面体が氷のドームにぶつかって何が起こるか直接確認する為に外に移動した。




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読んでいただきありがとうございます。

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