第46話
「あ〜1位だったのに!誰ですか赤甲羅投げたの!」
死体を使って成り代わっている元ロボブレイン達をどうにかするための機械をカナデさんが作って起動させた訳だが。
しっかり効果が出ているか確認する為にも1週間待機する事になった訳だが。
やることが無さすぎて暇だったので暇人を集めて某レースゲームで遊んでいた。
「そう言う妨害アイテムがあるゲームだから」
「わかってはいるんですが、最終ラップゴール手前で赤甲羅を当てられて抜かれると悔しさが倍増どころじゃすまないと言うか」
「だからこそやる気になるでしょう?後、この世界の作物の種集めどうなってる?」
折角だし、こっちの作物の種も持って帰ろうと思ってネレイド達に集めて貰おうとお願いしておいた。
自分で集めて回るのも楽しそうだったけど。
自分がトラブル誘引体質な事は理解しているので、ネレイド達にお願いした形だ。
「コウ様に資金を頂きましたし。順調ですよ」
「なら良かった」
「マスター早速、効果が出ているようで、
様々な国で死体が動いていると大騒ぎになっています」
ちゃんと騒ぎになりだしたか。
コレならほんとに1週間大人しくしてるだけで終わりそうだな。
それはそれで、ゲームで時間を潰すしかないから暇ではあるんだけど。
これ以上に帰るのが遅くなるのは嫌だし、大人しくゲームしてるけど。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「本当に1週間何も無かったですね…コウさんがいるのに」
酷い言い草である。確かになにかに巻き込まれない方が珍しいのは認めるけど。
「それはおいといて、今日帰る……俺とイスカ以外は帰るって表現は違うか。準備は終わった?」
この一週間。生きていると思っていた人が実は死体だったと言う事件が多発して世間は大騒ぎだけど。それは逆にそうなって貰わないと行けないから問題ない。
想定外のことは起こらなかったし、予定通り今日元の世界に帰るという事で、それに同行するカナデさんとネレイド達が持って行きたい物の整理をしていた。
「必要最低限の機械は集めたし。持っていかない分は私が居なくなった後に爆発して再使用出来ない様に細工もしたし」
なんか想像以上に物騒な事してるけど。カナデさんの作る機械はこの世界の技術水準を大きく上回ってるし。今回みたいな事が起こらないように爆破しちゃうのは間違って無いとは思うけど。
なんか勿体ないし、それなら俺が収納魔法を使って全部貰っていこうかな?
メインラボを地面から掘り起こせば、できると思うし。
「うーん折角なら1から作り直そうかなって思ってたんだけど……。そっちの方が性能のいいものが作れると思うし」
異世界に行くんだから、知らない素材も沢山あるだろうし。折角ならそれを使って研究所を作りたいと言う気持ちもあるらしい。
そう言う事ならこの研究所とはここでサヨウナラだ。
「カナデさんは準備完了として。ネレイド達は?」
カナデさんは問題無さそうなので、ネレイド達に確認をする。
「槍と身一つのみなので、いつでも大丈夫です」
極端すぎる。まぁ、良いって言うなら問題ないか。
「全員問題なさそうだから。今から異世界への転移始めるよ」
元の世界に帰るためにフェムトへ念話を届ける。
(おーいフェムト)
(はいはい。こちらフェムト)
(フェムト~。ようやく事態が解決したからそっちの世界に帰りたい)
(あっ終わったの?どれどれ……うん確かに干渉が無くなってるね。こっちからしたらコウが異世界に行ってから3時間ぐらいしか経ってないから。ようやくって感じはしないけど)
(3時間か〜。こっちではなんだかんだ1ヶ月以上かかってるから、結構時間かかったなって感じなの。早く、温泉に入りたい)
こっちの世界では、お風呂には入っているけど天然の温泉に入ることは出来なかったから
天然温泉に入りたい。
(思ったより時間がかかってるね。何があったのかは今度ゆっくり教えて貰えば良いや。アイちゃんのお母さんとエンカウント以外にも色々あったんでしょ?)
(どうだろう?振り返ってみると1番驚いたのはカナデさんと遭遇したことだから。あんまり面白くないかもよ?)
(そうなの?まぁ、コウと話しているだけでも楽しいし時間がある時にでも話してよ)
(時間がある時にね)
(約束だよ?よし、コウとイスカちゃん以外もちゃんと補足完了。転移させるよー)
足元に魔法陣が現れて発光する。
光が強くなり目を瞑る。
もう大丈夫かなと瞑っていた目をひらくとキュアノス島に帰ってきていた。
「やっぱり落ち着く」
「おかえりコウ、イスカちゃん」
「ただいまフェムト」
「ただいま帰りましたフェムト様」
「あれ?アイは?」
カナデさんが見つかった訳だし。アイも居るのかな?って思ったけどアイの姿は見当たらない。
「僕以外は歓迎会の準備をしてるからここにはいないよ」
そう言う事ね了解。
カナデさんは自分の歓迎会の準備のためとは言え娘が来てくれなかったことに若干凹んでたけど。
グラちゃんにそのことを煽られて直ぐに復活した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでいただきありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます