集団転移に巻き込まれました、当然チートスキルは無しです。神様がお詫びに種族を変えてくれたけどこっちの方がチートじゃないですか？

第27話

「相手の人工知能対策で1番確実なのはグラちゃんの性能をあげる事だね」

確かにグラちゃんが、その敵の人工知能と同じ性能を発揮できるようになれば、グラちゃんが対処できるようになるし。それが1番いいと思うけど。

敵の人工知能は、この世界の技術力が最盛期の時でも、実現不可能なレベルの性能だったんでしょ？

そこまで、グラちゃんの性能を引き上げれるの？

「コウダイくんが何を考えているか何となくわかるけど。グラちゃんの性能がこれっぽっちなのは、これ以上の性能に耐えれる素材と性能をあげた場合の生命活動に必要な魔力量を確保出来なかったからだよ。でも今なら何も問題なさそうだし。数倍いや10倍は性能を上げて見せよう」

素材と魔力の問題が解決すれば問題ないと。

俺がいれば両方とも解決するって事ね。

「それで話だけは聞いてるけど。グラちゃんの本体も持ち運び可能サイズになっちゃってるんでしょ？」

ポッケからグラちゃんを取り出して、カナデさんに手渡す。

カナデさんに渡した時。グラちゃんが、マスターなんて残酷なことを！って叫んでたけど。その人グラちゃんの生みの親でしょ？

なんでそんなに嫌がるの？

「そっか。カナデさんが親なら、グラちゃんってアイの妹ってことになるの」

「ならコウダイくんは義理の兄ね」

確かにそう言う事になるな。いつの間にか人工知能の義妹ができていた。

しかも義妹にマスターって呼ばせてるってヤバい奴じゃん。

「どうする？グラちゃん俺の事コウお兄ちゃんとか呼ぶ？」

「マスターはマスターです」

そう淡々と返されてしまった。もし顔があったら真顔だったに違いない。

「姉妹の話はおいといて、ほんとに凄いねこの水晶。魔力が結晶化したような水晶なんてこれ程人工知能のコアに適した素材は無いんじゃない？これどこで手に入れたの？」

1目見ただけで魔力が結晶化したものって見破ったのはさすがカナデさんだ。

「それは俺の魔力を圧縮して結晶化させた物です。なので俺がいれば作り放題です。こんな風に」

精霊石ができる過程を見えるようにゆっくり手のひらの上で作り出した。

「こんな素材使い放題って…｡あの時素材の質から断念した数々の実験が今ならやり放題！」

なんかカナデさんが1人でトリップし始めてしまった。

「はっ私としたことが、少々取り乱してしまった。とりあえず。これでグラちゃんの性能強化の目処はたった。今すぐに始めるけど。コウダイくんたちはその間何してる？」

もう一週間、グリランド王国が開拓中の島に帰ってないし。マグラス大佐も心配しているかも知れないし。１回帰っておくべきか。

１回来たから転移魔法で往復できるし。

そもそも島にカナデさんを連れ帰るとどう説明すればいいか分からないし。

カナデさんにはそのままこのメインラボにいてもらって俺が転移で往復した方が良いだろう。

グラちゃんの性能強化は2日ぐらいかかるみたいなので、グラちゃんをカナデさんに任せて。俺とイスカは島に帰ることにした。

「と言っても島に突然帰ると混乱させちゃうから、島からちょっと離れたところに転移して、そこから泳いで島に帰ろう」

一緒にグラちゃんがいた研究所を目指したメンバーは俺が転移できるって知ってるけど。

島の全体から考えると知らない人の方が多いからね。

島に泳いで帰ると、島にオスプレイ見たいな

VTOL機が島に着陸していた。

と言うか船だけだと思ってたけど。航空機も普通にあるんだね。

「もしかしなくても。俺のお客さん待たせちゃった？」

真・ライン帝国から鹵獲した潜水艦が見当たらないし。研究所にはそれを使って向かったんだろう。

とりあえず。マグラス大佐を探そう。

「いたいた。マグラス大佐！ただいま戻りました。どうやら待たせてしまったみたいで申し訳ございません」

「私も早くても1ヶ月はかかると言ってしまいましたからね。原因は私にも有ります」

このままだとごめんなさい合戦になりそうだったので、この話はこれで終わりにして。

話を進める。

「それで販売する予定の物はどこに出せばいい？」

どうやって持って帰るのか分からないけど。

来たって事は何か持って帰る方法が有るんだろう。

「収納のスキル持ちが同行しているので、何処にでも出してもらえれば回収できます」

この世界もスキルもあるんだね。全く聞かないからスキル無いのかと思ってた。

「分かりました。じゃあ適当に出しておきますね」

とりあえず。広い場合にまとめておこうと思ってたら。兵士が入ってきた。

「ネレイドがコウ殿に会いに来たと海岸に押し寄せて来ました」

そういえばネレイドたちも手伝ってくれるって言ってくれてたな。取り敢えず。会いに海岸に行く必要があるだろう。

と言うか、押し寄せて来たって言い方してるけど。そんなにいっぱい来てるのかな？

取り敢えず。イスカが対応してくれてるみたいなので、早めにネレイドのところに行こう。

ネレイドがそんなにいっぱい来たんならネレイド何処で待機してもらえば良いんだろう？

やっぱりカナデさんのメインラボかな？

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読んでいただきありがとうございます。