第2話
「まじですか!って言うかクトゥルフ神話って空想だと思ってたんですけど、実在するんですね」
「見た目がそっくりなだけで別物って言う可能性もあるけどね。後はクトゥルフ神話に詳しい協力者がいて神にクトゥルフ神話生物を再現させてる可能性とか」
もしクトゥルフ神話生物がいたとして関わりたくないやつが多すぎる。
だから、さっきの可能性の話はクトゥルフ神話生物なんて存在しないで欲しいな〜っていう半分、現実逃避から来た考えだ。
日本にいた頃の俺からしたら異世界って概念だって空想上の話で実在するなんて思ってなかったし。
だからクトゥルフ神話生物達が存在したって別におかしなことは無い。
ただ、ニョグダとミ=ゴがセットで出てきたのには少し疑問だけど。
「日本人からしたら異世界だって空想上ののお話ですし、クトゥルフ神話生物だって存在する可能性もじゅうぶん高いと俺は思いますよ。コウさんもそれがわかってて、さっきの発言をしてるっぽいですけど。SANチェックに失敗して現実逃避でもしたくなりましたか?」
別にニョグダやミ=ゴを見てもなんとも思わないな〜って思ってたけど、実はしっかりSANチェックに失敗してた?
いや、それよりはニョグダ達を見てアイデアロールに成功。
クトゥルフ神話生物が実在するって事は、
ナイアルラトホテップだとかアザトース、ヨグソトースみたいなまじでやばい存在も実在するって事じゃ?って思ってSANチェック、
無事に失敗、一時的発狂って流れだった気がする。
「わかってはいるんだけど。ニャル様とかがほんとに存在するとかちょっと考えたくなくて」
「あ〜それはだいぶ嫌ですね。でも、俺たち地球にいる時に比べたら対抗手段を持っていますよね?地球にいる時にミ=ゴに遭遇してたら抵抗出来なくて殺されてたでしょうし。
それにこっちにも神様がついてるんですから!もっとポジティブに行きましょう」
確かにそれはそうだろうけど、もしニャル様とか出てきたら絶対ろくな事にならない。
「今日はこれ以上なにか出来るわけでもないし一旦解散、各自情報収集をするって感じで良いんじゃない?」
魔力の大量消費で体がだるいし、自分の考えもある程度まとめておきたいし、もう解散しないかと提案する。
実際、今できることってないし。
「それが良いでしょう。確認できていない中に関しては、私たち神が確認しますので勝手に突入したりしないように」
あの中か〜。ミ=ゴが大量に居るのだろうか?
屍喰鬼は絶対にいるだろうな。
上記以外の神話生物も出てくるのかな?
ニョグダの落とし子は居そうだけど、
それよりも、もう人間に紛れ込んで活動している可能性もあるのか。
見た目で判断するのは難しいしな〜。
怪我させれば血の代わりに黒い液体が流れてるから分かるけど、人間、一人一人の血を確認なんて出来るわけないし。
調査はエステルさん達がしてくれるんだし、結果がでるのを待ってればいいか。
エステルさんが解散することに賛成してくれたので、直ぐに屋敷に帰ってご飯も食べずに
ベットの中に入った。
ーーーー
「本来なら寝るには早い時間だったから深夜に目が覚めるかなって思ってたけどもう朝だね」
太陽はしっかりと顔を出していて時間的には11時ぐらいだろうか。
朝と言うかもう昼だなと思いつつ、ベットから体を起こして体の調子を確認する。
「まだちょっとだるいけど、だいぶマシにはなったかな」
直ぐに食堂に降りてご飯を食べようかとも思ったけどもう少ししたら普通に昼食の時間だし、それに合わせて降りればいいかと思ったので、その間自分の覚えているクトゥルフ神話知識を紙に書き起こしておくことにした。
「まず謎なのはニョグダなのにミ=ゴが出てきたのがちょっと気になるよね」
ミ=ゴが信仰すのはシュブ=ニグラスと
ナイアルラトホテップでニョグダは関係ない筈なんだよね。
ニョグダを信仰するのは基本、屍喰鬼だったはず。
信仰とか関係なしに利用してる可能性も無いわけじゃ無いと思うけど。
それだとミ=ゴ以外にも色んなクトゥルフ神話生物が出てくる可能性が高い。
「ミ=ゴだけでもじゅうぶん厄介なのに
ミ=ゴ科学力って高いし」
電気銃やバイオ装甲とかなかなかに厄介なものを複数持ってるからな。
確かにハジメくんが言ってた通り地球で出会うよりマシなのは確かだけど、だからといって油断してると痛い目見ることになりそうだし。
「あとは落とし子もいたとしたら厄介だよな」
ニョグダと屍喰鬼、又は人間との間だに生まれた存在をニョグダの落とし子と言う。
厄介なのは、人間から生まれた落とし子だった場合、見た目は中年ぐらいになるまで人間そっくりということ。
しかもニョグダの為に行動するって言われているし(ニョグダの信者を増やしたり等)
しかもカリスマ性の高い人間として生まれるらしいから余計に厄介。
信者を集めてテロを各地で起こされたりも面倒臭いし信者を使って落とし子を増やされても厄介。
ミ=ゴもシュブ=ニグラスやナイアルラトホテップを降臨させようと暗躍し始める可能性もある。
ミ=ゴの科学技術に魅了された人間がミ=ゴ
の味方をする可能性だってじゅうぶんある。
クトゥルフ神話なんて関わりたく無かったと心から思うコウだった。
読んでいただきありがとうございます。
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