第32話
「神の封印なんて一時的にとはいえコウ1人で出来るものなんですか?」
フェムトに詳細を聞こうと思ったけど俺が話しかけるより前に質問を始めた。
「出来ないことは無いけど、相手の権能もまだ不明だし不安要素は多めかな。もっとも僕
できる範囲で手伝うつもり」
「フェムト様が神様間で問題になるからコウに話が来たのにフェムト様が手伝って大丈夫なんですか?」
「僕は人間界の管理神を手伝うじゃなくて、コウの手伝いをするから問題ないよ。
文句入ってくるだろうけどそんな奴力でねじ伏せるから。大体こんな事態になってる時点でメンツなんて丸潰れなのに何やってるんだか。封印が終わったらエステル以外は世界神様に言って処分しよう」
フェムトもだいぶ怒ってるなこれ。
でも俺も人間界の管理神は消しといた方がいいと思うんだよね。
なんかこいつらも異世界の神と繋がってそうだし。
「あいつらもそこまで落ちぶれてないとは思うけど…。はぁ!フロン、リンファス王都、獣王国の王都で突然、魔物が出現大規模なスタンピードだって!」
「狙ったようなタイミングに場合完全に管理神は裏切り者がいるよね」
エステルさんが封印を頼んだのを異世界の神にばらした神がいる。エステルさん本人の可能性もあるか。そんな事するような神様には見えなかったけど、だからこそって可能性もあるか。
「それ以外考えにくいよね。人間界の管理神は世界新様が直接動くって今連絡きたからスタンピードをどうするか。コウが1箇所ずつ回る?」
「いや、俺はさっさと異世界の神を封印した方がいいと思うから、スタンピードはフィア達皆にお願いしようと思う」
正直皆をスタンピードを任せるのは心配。
実力的には問題ないのはわかってるけど、やっぱり心配しちゃう。
「その気持ちもわかるけどね。今回リバイアサン、グリンカムビはコウの指示があればすぐにでも動くって言ってるし。水の精霊たちもディアーネに指揮権を持たせて防衛に回せるからフィア、マルタ、メルはそれぞれあの人たちは敵じゃないよって知らせる役割。
コウがリバイアサンとグリンカムビと仲良くしてて良かった」
それならスタンピードは気にしなくていいな
寧ろその後ね説明の方が大変だよこれ。
「リンファスの王都ではホムラが既に大暴れしてるから問題ないよ。それぞれどこに行ってもらう?」
「フロンにディアーネさん率いる水の精霊、リンファスの王都がグリンカムビ、
消去法で獣王国の王都がリバイアサン」
「了解その振り分けで皆転移させちゃうよ?」
「待って俺の権能を付与した精霊石も転移させるときに配れる?」
「状態異常を防いでくれるやつね。確かにあった方が良いか。配っておくから今ちょうだい」
いつか使うかもと思ってある程度量産していたそれをフェムトに全部渡す。
「ここまで皆の意見を聞かないで決めちゃったけどだいじょうかな?」
「問題ない。故郷が蹂躙されるなんて許せないからな」
「フィアは戦わなくていいんだからね?
自分が妊婦さんって事を忘れないでね?」
「わかってる。大人しくお父様達に説明した後は領民の避難誘導に専念する。それに1番危ないことをするのはコウなんだぞ?もし死んだりしたら許せないからな」
「こんなことで死んでたまるか。皆とイチャイチャスローライフを送る予定なんだから」
「話してる時間が勿体ないからもう転移させるよ?」
フェムトがどう言った瞬間目の前からフィアが消えた。
こうなったら皆を信じるしかない。
「で俺も異世界の神の所までフェムトが転移してくれるの?」
「そうだけどちょっと待って、コウの権能を強化する魔道具を超速で作ってるから。後、できるまでコウはこれを倒し続けておいて」
地面を見るとメ○ルスライムがぽよぽよしている。
こんな魔物居たの?
「今僕が作り出したの、弱くて経験値がクソ高い魔物、1レベルでも上がってた方が成功率が上がるでしょ!本当はもっと時間があると思ってたのに!クソ!裏切った奴ら絶対許さん」
怒りでフェムトのキャラがおかしくなってる。
俺は言われた通り魔道具が出来るまでメ○ルスライムを倒し続けた。
ちょっと信じられないけどフェムトが魔道具をつくり終わるまでにレベルは50まで上がった。
「これを腕につけてれば権能の効果が増すから絶対外さないでね。後、伝えてなかったことなんだけどコウは魔力を使えば精霊魔法で飛べるから」
まじで!確かに精霊達ふわふわ浮いてるもんね。
氷像の大鷲を飛ばしてたのは二度手間だった?
「今はどうでもいいでしょそんな事。じゃあ今から転移させるからね」
次の瞬間見たことが無い島の上空に転移していた。
まずは逃げられないように島全体に時間停止をかける。
これで異世界の神が動けなくなってくれれば簡単だけど相手は神だし完全に止めるには直接権能を使う必要が有るだろう。
それと本当に飛べるんだな俺……。
もっと早く教えてくれとか言いたいことは有るけど今はそんな場合じゃない。
ねちっこい嫌な魔力が溢れてる場所がある
そこに異世界の神がいるのだろう。
しっかり封印する為にその場所に向かうコウだった。
読んでいただきありがとうございます。
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