第24話
カルキノスを茹でて満足するまで食べたあと
城に戻ってまた料理をしていた。
「やっぱり料理しかしてない……で、城に帰ってきたらホムラいたからびっくりした。
なんか用事でもあったの?」
帰ってきたらマルタ、メル、ティアナさん、
ホムラの4人で普通にお茶してたからびっくりした。
自然すぎて最初気づかなくてスルーしちゃったし。
「マルタが本当に妾の試練を受ける覚悟があるかの確認と島ウミガメの解体の準備が終わったのをしらせに来た」
「島ウミガメは明日渡してくる。マルタの試練はどうなるの?」
「試練といってもたかがレッドドラゴンを
1頭討伐するだけだから覚悟があるか確認と言っても物騒な事などしてないぞ、口頭で受けるつもりある?と聞いただけだ」
カラードラゴン程度確かに雑魚だけど
それは俺ら基準の話であって
一応Aランクモンスターだからね?
マルタが1人で倒すのは……レベル上げすれば余裕っぽい。
魔力制御も上手くなってるし、レベルを上げて魔力抵抗が上がれば一度に制御できる魔力も増えるしレッドドラゴンにダメージを与える事も出来るだろう。
マルタは火の精霊王であるホムラが祖先で
火の精霊の血が流れている人間だけど属性が反転して使える魔法属性が水になっているから、レッドドラゴンの弱点属性で戦えるし。
ドラゴンは魔物も幻獣種も
レッド、グリーン、ブルーなどと言った
色が名前になっているカラードラゴン
(色竜)。
カラードラゴンの上位種でルビー、サファイア、エメラルドのような宝石が名前になっているジュエルドラゴン(宝石竜)。
更に上位種の竜種もいるけど、それらのドラゴンは名前に規則性が無い。
古代竜ってまとめられてたりする。
宝石竜の上位種と言っても竜ごとの実力の差が1番広いのも古代竜。
宝石竜より少し強いぐらいの実力しかない
古代竜もいれば、宝石竜が何百体いても敵わない実力をもった古代竜もいる。
ちなみにリバイアサンも古代竜に分類されている。
当然古代竜最強格の一角と言われている。
「マルタに合わせてドラゴンを変えたりしないの?」
本来だったら火属性の魔法を使って同じく火属性を使うレッドドラゴンを討伐しなきゃいけないっぽいし。
同じ属性と弱点属性で戦うとでは難易度が大幅に変わる。
マルタはブルードラゴンと戦ってもらうとか言われたら試練を受けさせるかどうか少し悩む。
最終的にはマルタの意見を尊重するつもりだけど。
「わざわざ難易度を上げるつもりは無い。
そもそも魔法で倒せとも言っとらんし、竜特攻の剣を使って討伐してもいいし、魔物を
テイムして戦わせて討伐してもいい。可愛い子孫だから本当は試練など無しで力を覚醒させてあげたいんだが…流石にそれはダメだと火の精霊達に言われてしまってな」
多分話し合った結果の最低ラインがレッドドラゴンの討伐だったんだろうな。
「じゃあディアーネさんにマルタと契約してもらって試練始まったらディアーネさん召喚してレッドドラゴン瞬殺にするのもOKって事?」
「妾的にはそれでもOKだが火の精霊達がいい顔をしないだろうな」
ホムラがOKと言えば主でだって卑怯だとかずるいとは言う火の精霊はいないだろうけどホムラが見てないところでなにをしてくるか分からないし純粋にマルタの力だけで試練を突破した方がいいか。
「私は元から自分の力だけで試練を突破するつもりです。フィアお姉様みたいにコウさんと色々な場所について行くならレッドドラゴン程度余裕を持って討伐出来ないと夢のまた夢ですから」
「マルタがそう言うなら マルタの力だけで試練を突破しよう。でも危ないと思ったらすぐに乱入するからね」
「分かりました。じゃあ私は夕食まで魔力制御の練習をしてきます」
そう言ってマルタは調理場を出ていった。
「では妾も夕食ができるまで部屋を借りて休んでいるとしよう」
ホムラはちゃっかり夕食を食べていこうとしてる。1人増えるぐらい別に構わないけど。
「やっとお話が終わりましたか。流石に話していないで料理に集中してくださいと言いにくい内容だったので黙ってましたが」
料理が絡むと色々やらかすディアーネさんだが流石に空気を読んで待っていてくれたらしい。
「親子丼以外はもう出来てるの?」
「はい、唐揚げとお味噌汁両方とも既に出来上がっています」
割と長い時間話してたしもうとっくに完成してて当たり前か。
そんなに時間も掛からずに作れるしちゃちゃっと親子丼を作っちゃいますか。
玉ねぎを切って醤油、みりん、酒、砂糖、水を入れた鍋に入れてひと煮立ちさせる。
その間にシズのもも肉を1口サイズに切っておく。
ひと煮立ちしたところで1口サイズに切ったシズのもも肉を入れて火を通す。
用意したグリンカムビの溶き卵を入れて
蓋をして少しまつ。
蓋を開けて最後に少し残しておいた溶き卵を入れて半熟になるまで煮たら
器によそって完成。
刻み海苔はお好みでまぶしてもらう。
1度見せればディアーネさんも作れるようになるのでディアーネさんにも手伝ってもらい
人数分の親子丼を完成させ、みんなが待っている食堂に運んだ。
読んでいただきありがとうございます。
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