第4話

フェムト、ティアナ、オフィーリアside


「フェムト様、私は彼のことを水の精霊王だと聞いていたのですが、何故神の力を使えてるんですか?実は精霊神の後釜候補ですか?」


「水の精霊王であってるよ。神の力に関してはコウが無意識下ではあるけど自力で使えるようになっちゃったんだよ。それを見て僕が水の精霊王にならない?ってスカウトしたんだ」


「そんな事って起きることなんですか?少なくとも私は聞いたことがない事例ですが」


「神に気に入られて手助けして貰ってならいないことは無いけど、神の手助け無しでっていうのはいないんじゃないかな。それにしてもイスカちゃん死ななくてよかったね。あっやっちゃたねって思ったんだけど、思ったよりコウが正気を保ってたから運が良かった」


「そこまでですか?私には面倒な戦闘を避けるための威嚇だとおもったのですが」


「今回はそうだったろうけどオフィーリアちゃんに危害を加えようとする奴がいようものならブチ切れてなにをしでかすか分かったもんじゃないんだから。この間なんか人間界の時間止めてたし。今回もオフィーリアちゃんも攻撃範囲に入ってたから正直今夜の晩ご飯はほんとにリバイアサンの蒲焼になると思ってた」


「今回はほんとに運が良かったみたいですね。帰ったら私からもイスカにしっかり注意押しておかないと、いつもいつか痛い目を見ることになると叱ってはいたのですが」


「ティアナだって初対面の僕に攻撃してきてボコボコにされたじゃんやっぱり親子って事だよ」


「ウッ、恥ずかしい過去を思い出させないでください。それと話の流れ的に今回一緒に来ているもう1人方がオフィーリアさんですよね?」


「はい、式自体はまだですがコウの妻のオフィーリアです。人間の間では幻と言われているリバイアサンと話すことができてとても光栄です」


「貴女の隣にいる精霊神に比べたらたいした者じゃ無いけど、喜んでくれたなら嬉しいわ。それとオフィーリアちゃん失礼な質問になってしまうんだけど種族はヒューマンで良いのよね?ご先祖さまが特別な種族と結婚したとか聞いたことないかしら?」


「私が聞いた限りではヒューマン以外の種族と結婚したとか聞いたことが無いので100%ヒューマンだと思うのですが、何か問題があるのでしょうか?」


「いえそんなことは全くないわ。ただびっくりする程強そうな感じがするからちょっと気になっちゃってごめんなさいね」


「そんな気にしないでください」


「まあ、ティアナが気になっちゃうのも仕方がないとは思うけどね。水の精霊王の寵愛以外はいたって普通のヒューマンだからね。」


「寵愛は上位種が与える恩恵の中で最上位の物ではあるけど。それだけでイスカと互角に戦える実力って言うのは驚きね」


「そこまで褒めて頂けるのは大変嬉しいのですが、上位種が与える恩恵について詳しく聞きたいのですが」


「神だとか精霊王とかが気に入った子に与える物で貰うことが出来ればステータスが上がったり新しい魔法が使えるようになったり

まあ、パワーアップできる称号だと思えばいいと思うよ」


「成程、魔力が増えたり水属性の魔法使えるようになったのは恩恵のおかげということですね」


「そういう事だね。というかコウとイスカはいつまでイチャイチャしてるんだろうね?

イスカが全裸でコウの事追っかけてるしこっちが見ていない間に何があったんだろね?

人間の女より私の方が役に立ちますとか言いながら追っかけてるみたいだね」


「それは聞き捨てならないな」


フィアが全裸で走っているイスカに重力魔法を使った。

結果イスカは抵抗できず砂浜で大の字になってバタバタしてる。


「では、私はイスカさんと話し合いをしてきます」


「程々にねー」


「娘は今度こそ蒲焼きの刑でしょうか?」



コウ、イスカside


「改めて突然攻撃して申し訳ございませんでした。もう二度と同じようなことは致しません」


お願い通り服を着てきたリバイアサンさん

魔法で服を作ってたけど俺もあの魔法使えるかな?魔力を使っただけ服の耐久力も上がるみたいだし、一見普段着なのにドラゴンの攻撃も効かない服とか出来そうだし。

不意打ち対策にもなりそうだ。

後で教えてもらおう。


「攻撃してきた事はもう怒ってないから、それと良ければ名前を教えてくれない?なんて呼べばいいか分からないから。このままだとあだ名が全裸土下座になるよ」


「絶対嫌です。そのあだ名で呼んだら、死ぬとわかってても戦いを挑みますよ?」


「じゃあなんで最初全裸で出てきたの」


リバイアサンの姿ならいつも全裸なわけだから、人化した状態で裸も気にならないのかと思ったらそうではなく、人化した状態の裸は恥ずかしいものらしい。

彼女いわくリバイアサンの状態も裸ではなく鱗が人間で言う服の代わりと言っていた。


「あの時はほんとに焦ってたんです。ほんとに蒲焼きにされると思って、謝るために人化したんですけど焦りすぎて服を纏う魔法を使い忘れた結果です。後、名前はイスカって言います」


「イスカだねこれからよろしく」


「こちらこそよろしくお願い致します。

早速なのですが精霊王様私の番になりませんか?精霊王様以上の番なんて絶対いないと思いますし」


ただ海産物欲しかっただけなんだけど、

どんどんややこしくなっていくなと思うコウだった。


読んでいただきありがとうございます。

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