第7話
「暗殺者が使ってた武器、銃っていう
異世界で使われる武器だったんですよね。」
もっと詳しく言うとスナイパーライフル
だった。
「少なくとも5kmも離れている敵を狙える武器か厄介だな」
魔法には難しい距離だ、そこを驚異と感じるのは間違ってないだろう。
しかし、他の種類の銃を知ってる日本人からするとサブマシンガンとかが量産されてた場合が1番厄介だ。
魔法で威力を強化されてたりしたら銃さえあれば、一般人が騎士や魔法使いを簡単に殺せる様になってしまう。
今はそこまで上手くいってない事を、願うしかないか。
「祝賀会はどうするのですか?」
こんな事が起きたあとだ中止も有り得る。
「国の面子もある中止は無理だ」
仕方ないか
「取り敢えず騎士達の巡回範囲を広げる」
それも手だろうけど
「騎士達を散開させるのが目的の可能性は?」
狙撃は殺せなかったとしても騎士の警備密度を下げるのが目的本命は祝賀会とか。
そもそも祝賀会は建物内だ結界で覆ったりで
対処出来るだろう、そう伝えると
「確かにその可能性もあるのか直ぐに警備を担当する者たちと会議を始める。コウは公爵のところに行って安心させてやれ」
狙撃された後、直ぐに国王と一緒にこっち
来ちゃったからフィアに会えてないんだよね
「ご配慮ありがとうございます」
そう言って部屋を後にする。
メイドさんにオルトレーさん達がいる部屋まで案内してもらう。
「無事で良かったよコウくん」
「ご心配おかけしました」
「色々はなしを聞きたいが先ずはフィアを安心させてやってくれ」
さっきから気になっていたが
フィアもしかして俺が部屋に来たこと気づいてない?ずっと熊みたいに部屋をぐるぐる歩いてる。
「フィア?」
声をかけると
「コウ!心配したんだぞ!良かった」
フィアが抱きついてくる
「今回は俺が危険に突っ込んで行った訳じゃ無いけど、心配かけちゃってごめんね」
何となくだが、まだまだ今回みたいな事に
巻き込まれる気がする。
フィアが落ち着くまでそのまま頭を撫でてあげる。
落ち着いてきたところで今回の説明を簡単にする。
「予想通り祝賀会は開催か。そして、敵もまだ狙ってる可能性もあると」
「祝賀会が台無しになると俺も困るので全力で阻止しますよ」
フィアと結婚するために認定魔導師になったんだパートナーとして一緒にでる祝賀会を
台無しされてたまるか。
「それなら安心して祝賀会にでれるな
みんな祝賀会用の服に着替えておこうか」
一旦フィアだけ別室に移動してみんな着替える。
流石オルトレーさん見事に着こなしている。
俺はこんな服きたことが無いのでちょっと自信が無い。
「コウくんも中々さまになっているぞもっと自信を持っていい」
そんな話をしているとフィアが帰ってきた。
「どうだろうか?」
普段は、女性冒険者や女性騎士のような服装をしていて、貴族令嬢みたいな服装は着ない
だが似合わない訳じゃないんだなと再認識する。
「とっても似合ってるよ」
「普段着ないから少し心配だったんだが
なら良かった」
その後は、フェムトに貰ったケーキなどを
食べながら祝賀会までの時間を潰した。
「やっぱり緊張するな」
「コウは堂々としてればいいんだ今更引き返すとか無理だぞ」
みっともない姿を晒す訳にもいかない
ふぅと深呼吸をし、覚悟を決める
「じゃあ行こうか?」
フィアをエスコートしながら会場に入る
今のところ異常は無さそうだ。
やっぱりフィアのドレス姿は珍しいのだろう
驚いた目で見ている者が多い
それともジャジャ馬姫にはドレスは
似合わないとでも思ってたのだろうか?
最後に王家の出席する人たちが入場し出席者が揃う。
「今回は新たな王国認定魔導師がうまれた事を祝う会だ皆も存分に楽しんで欲しい」
国王の宣言で祝賀会がスタートする軽く食事をとっていると話しかけてくる貴族が、予想以上に多い他国の大使も挨拶に来た。
「昼間に転移魔法を見せたからだろうな」
やっぱり転移魔法は希少みたいだ。
しばらくすると音楽の演奏が始まる
それに合わせて王家の人が踊り出した。
「曲が終わったら次は私たちだからな」
フィアから小声で指示を受ける。
基本1度目に王家が踊り
次は祝賀会が開かれる理由を作った人
それがない場合は爵位で決まっているらしい
今回は認定魔導師がうまれた事に対して
つまり俺。
しかも、1人しか受からなかったので
大人数の前でフィアと2人きりのダンスだ
1曲目が終わってしまう。
王家の人がフロアからはけて行く
それに合わせてフロアの中央に歩いていく
中央に立ちフィアと向かい合うと
曲が始まる
失敗だけはしないと注意しながら
何とか曲の終わり迄、踊りきった。
「何とか踊りきった」
つい小声で呟いてしまった。
「そうだな今度は踊りを楽しんでいるコウと一緒に踊りたいな」
フィアに言われてしまう。
さすが貴族令嬢、物怖じせずに
こっちに合わせて踊ってくれたもんな。
そんな会話をしながらフロアからはけようとしたとき。
「そう来たか」
そう言ってエルフの女性の方に向かって氷で作ったナイフを投擲した。
そして、ナイフはエルフの女性の隣の空間に突き刺さる。
すると、頭にナイフが刺さった男が
突然現れる透明化してくる奴まで来るとか
念には念を入れておいてよかった。
女性に謝罪しないと
「突然ナイフを投げてしまい申し訳ございませんでした」
「気にしないでください
それより助けていただき有難うございます」
面倒臭い人じゃなくて良かった。
護衛と共に国王が歩いてきた
「姿を隠しているやつはもう居ないか?」
「少くなとも王城にはいません」
殺されたやつを見て全力で撤退して行った。
当然、祝賀会も途中で終了になってしまった
王城に用意された部屋に帰ってきている。
「フィア残党狩りしてくるから」
それだけ言って、霧になって逃げたやつを追いかける。
「もう王都の外まで逃げるなんて早い逃げ足だな」
霧のまま逃げてる奴に話しかける。
姿を隠してないところを見ると魔力の消費が高いとかだろう。
誰も居ないはずなのに声が聞こえてパニックになってる。
「姿を消せるのが、自分たちだけとでも思ってたか?」
時間をかける必要も無い。
全員凍らせて王都に帰る。
凍らせた奴らは王城の騎士に渡して部屋に帰った。
「ただいま戻りました」
あれ?
人が増えてる。
部屋の中には祝賀会で助けたエルフの女性と
父親だろうかエルフの男性がオルトレーさんと話していた。
読んでいただきありがとうございます。
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