第3話

無事?王国認定魔導師試験を終えて

公爵家の屋敷に帰ってくる。

試験は朝からだったので

今は夕方だ今日の予定は特にない

「転移してきてようやく一息つける」

転移してからまだ3日しか経ってないが

イベントてんこ盛りだった。

そんなことを考えながらソファーで

ボーッとしているとフィアが入ってきた。

「どうしたんだ。

魂が抜けてるみたいだったぞ」

「この世界に来てゆっくり出来たの

初めてだなーって思って」

その発言を聞いてフィアが

申し訳無さそうにしている。

「祝賀会ではダンスもあるからな

コウは祝賀会までに最低限覚えてもらう

必要がある。だから」

「明日から練習ですか?」

「いや今からだ。」

ゆっくり時間終了。

ソファーから立ち上がる。

「じゃ、頑張ってダンス覚えますか。」

転移した時に身体能力は上がっている。

比較的簡単に覚えることが出来た。

まる2日かかったが今日は1日休みだ。

だけどよくよく考えたら王都の地理なんて

分からないしお金も持ってない。

モンスターでも狩りに行こうか?

どうすればお金稼げるか

フィアに聞きに行くか。

フィアの部屋ドアをノックする

「フィア、コウです。相談があるんですが

入って良いですか?」

部屋の中から入ってくれーと声が

聞こえたので入ると

年下?であろう少女とお茶をしていた。

「どうしたんだコウ」

「お客様がいたなら無視してくれて

良かったんだよ?」

正直女性のお茶会に巻き込まれるとか

ノーサンキューだ。

「メイドにも止められなかったろう。

元より妹が会いたがってるから

一緒にお茶でもしないかって言ったの

聞いてなかったのか?」

そういえば部屋を出ていく前

そんなこと言ってた気がする。

「聞いていたより大分、人間らしい性格を

してるのですね。シルビア・リンファスと

申します。

実家を救って頂きありがとうございます。」

「結果そうなっただけなので

お気になさらず」

「相談ってなんだったんだ。」

そうだった、お金を稼ぎたいって話だった。

「お金稼ぎしようと思って」

「王国認定魔導師は年に1000万Z(ゼラス)

支払われるぞ?」

ちなみにゼラスという単位は世界神ゼラス

からとってるらしい。

フェムトって単位だった

可能性もあったのか!

ぶっちゃけ暇つぶしも兼ねてるから

別の事で稼ぎたいんだよな。

それを言うと

「じゃあ、冒険者になれば良いだろう。」

あるとは思ってたけど、やっぱりあったか。

「やっぱりあるんだね。

じゃあ早速ギルドに」

捕まる前に逃げようとしたが遅かった

「流石にすぐにいなくなるというのは

どうかと思うぞ。」

結局2時間拘束されることになった。

フィアの小さい頃の話を聞けて楽しいは

楽しかったのだが

「せっかくならフロンで登録するか」

精霊門を使いフロンに向かう。

門番に驚かれたが。

すんなりとうしてもらった。

ついでに冒険者ギルドの場所も

教えてもらった。

「ここが冒険者ギルドか

なんというか普通だ」

特にコメントも無いのでさっさと中に入る

昼頃だからだろう。中はガラガラだった。

「すいませーん、冒険者登録したいんですけど。」

受付でお願いすると。

「ステータスカードの提示を

お願いします。」

大人しく見せると

「ありがとうございます。」

そうだった王国認定魔導師だと証明する

仮の証明書あれを出すとランクが

スキップ出来るって。フィアが言ってたな

「あとこれもあるんですけど。」

証明書を出すと

「認定魔導師様ですねCランクからの

スタートになります。

ではこの石版に手を触れてください。」

言われた通りにする。

「ありがとうございます。これで登録は

おしまいです。ステータスカードに

cランク冒険者の肩書きが

増えてるはずです。」

確認すると確かに増えてる。

その後近くにまだ攻略攻略されてない

ダンジョンがあると聞き

そこに行ってみることにした。

「フィールド型のダンジョンって

言ってたけどこれは凄いな。」

洞窟のような入口だったのに中に入ると

森林が広がっていた。

「魔物を狩っても持ち運び出来ないから。

1層と2層はスルーして海が広がってるって言ってた3層に行こう」

大鷲に乗って1層と2層をスルーしたが

最短距離で進んでも2時間ぐらいかかった。

フィールド型の厄介なところのひとつ

規模が大きいと言うやつである。

その代わり階層は多くて10層ぐらいらしいがそれでも大変だよな。

多くの冒険者は1層で稼ぐらしい。

1層からcランク数は少ないがBランクの

魔物が出るので適度に稼げるみたいだ。

「やって来ました第3層本当に海だ」

辺り一面海が広がっている。

「よーし海産物とるぞ!

刺し身とかも食べれるかな!」

ミストサーチは水中に使えないので

いつの間にか覚えた魔力感知で

探そうとしてると

「やっほー、コウ遊びに来たよ。」

フェムトである。ダンジョンでも神出鬼没か

「何しにきたのフェムト」

「酷いなー、今日は役立つプレゼント

持ってきたのにアイテムボックスだったんだけど要らないんなら帰るね」

な!そんな便利なものを

「フェムト様申し訳ございませんでした。」

ニヤニヤしたフェムトが

「仕方ないなー、はい」

指輪を投げてくる。

「魔力量で入れられる量が

変わるタイプだから

時間停止はないから気をつけてね」

成程時間停止が無いのは残念だが

贅沢は言えない有難くもらおう。

「ありがとうフェムト」

「どういたしまして。それと精霊門

教えてあげたんだから

精霊界遊びに来てよ。

全く来てくれないんだもん。」

行ってもいいんだけど

ひとつ気になる事が有るんだよね。

「純粋な人間も連れて行ける?」

神話の話だと人間が踏み込むと

帰って来れないとか

人じゃ無くなるとかあるし

「コウのお嫁さんでしょ

彼女なら問題ないよ。精霊王の嫁に

手を出すやつは居ないよ。

他の人は辞めた方がいいね

精霊達が興味を持って何するか

分からないから。」

やっぱり危険ではあるんだな。

「分かった、早いうちに行くよ」

「待ってるからねー」

そう言って消えてしまった。

「気を取り直して

美味しそうな海産物探しだ」

底の方に大きな反応があったので水を操って

上に持ち上げる。30mぐらいある

クジラだった。

「血抜きとかどうしよ

まあいっか1度凍らせちゃおう」

そう言って一瞬で凍らせてしまう。

フェムトからアイテムボックスを貰ったので

しまうのも楽ちんだ。

「どんどん次行こう!」

水面近くを大鷲で飛びながら探していると

水中から一直線に向かってくる

魔物を感知する。

上空に飛んで躱すと物語に出てくるような

水竜が顔を出していた。

「シーサーペントって奴かな?

どうしよっかな先に凍らせちゃうと

血抜き出来ないんだよね」

完全敵とは認識しておらず。

食材としてしか見ていない。

シーサーペントもそれに気づいたのだろう

口から水のビームを撃ってきた。

「考えてるんだから邪魔しないの。」

そう言って簡単に作り出した

氷の壁で防いでしまった。

それを見たシーサーペントは敵わないと

悟ったのか逃げようとする。

「逃がすわけないでしょ〈水牢〉」

水を操り巨大な水球を作り

その中に閉じ込めてしまう。

「とりあえずこんなんでいいか

〈アイスギロチン〉」

三日月状の刃が出てきて頭を切り落とした。

頭だけ先にしまい。大鷲に尻尾の部分を持たせて。高度をあげる。価値があっても今回は良いかと。そのまま海の血を流す。

「うわぁー、肉食系の魔物が

いっぱい集まって来てる。」

量はとれてるし、帰ろうかなと考えるが

「魚は取れて無いんだよなー」

魚が食べたいともう少し探すことにする。

すると血を流したところに金色のマグロが

泳いでいるのを見つける。「マグロ!」

日本でも大好きだったマグロだ

絶対逃がさない。

シーサーペントと同じように

水球に閉じ込める。

氷で作った剣をエラに差し込んで

血抜きをする

抜けきったかなという所で凍らせてしまう。

「よっしゃ、帰るぞー」

マグロを取れたことで上機嫌で

ダンジョンを後にした。


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