王国認定魔導師試験編

第1話

朝起きてから外の天気を確認する。

しっかり晴れている。

王都まで飛んでいくから晴れて良かった。まあ、雨降ってもやりようはあったけど。

そんなことを考えながら外を見ていると。


「おはようコウ、ちゃん晴れたみたいな」


フィアも起きてきたみたいだ。


「それにしてもコウはお風呂でも入って来たのか?」


一緒に寝たのに綺麗になってるから

そう思ったんだろう。

「違うよ自分で水出して洗ったんだよ

フィアも洗ってあげる。」


水を使って綺麗にしてあげる。

そうだ、水魔法で回復を使う場合。

魔力を含んだ細胞まで浸透させ。

細胞自体の回復力を上昇させて

回復させてるが、スキンケア的な事も出来るのでは?やってみるか。


簡単な効果

(潤いを与えたり、毛穴を引き締めたり)

だけなら

比較的簡単にできた。

だがもっと細かな効果(化粧品に書いてある)を出すのは無理だった。

詳しく知らないからかな?


「はい終わり綺麗になった。」


「ほんとに綺麗になったなしかも濡れる訳じゃないんだな。」


最後に要らない水分を取り除いてるから

終わったあと乾いてる状態になる。


「もうちょっと2人でいたいが今日は王都に行くからな。早くメイドを呼んで着替えてしまおう」


そう言ってメイドを呼ぶと、あっという間に着替えさせられる。


「同じ部屋のままで良いの?」


「今更見られて恥ずかしいものなんてないだろう」


まあそうだけど。


「コウ様、オフィーリア様のお肌になにかしましたか?」


フィアの着替えを手伝ってるメイドさんに

質問される。


「水魔法でちょっと潤いを持たせたりしたけど」


「ほら、オフィーリア様言った通りでしょう。オフィーリア様を見たら女性なら誰だって気づきますよ。」


何となく分かっていたがフィアはそこまで

お洒落とか気にしないタイプみたいだ。

俺も無いけど。

そんな会話をしながら。着替え終わり。

公爵家の皆さんと食事をとったあと。

王都に向かう人達で中庭に集まる。


「バイエル、私が都にいる間、公爵領は頼んだぞ」


「お任せ下さい。お父様」


バイエルっていう人が、長男で時期当主の人だ25歳で当然結婚して、子供もいる。

転移して一日で叔父さんさんになってしまった。まだこちらでは17歳なのに

コウおじさんと呼ばれて時の絶望感。


「コウ君こちらは何時でも大丈夫だ」


おっと、そんなことを考えている場合じゃなかった。大鷲を作って王都に向かう。

思ったより時間かかった 、6時間ぐらいかかった。朝出発したのにもう夕方だ。

「明日試験なのに今から登録とか出来るんで

すか?」


公爵様だから無理なんてこと無いだろうけど。


「昨日の時点で推薦の話は通してある」


文が送れる魔道具があるって言ってたな。


「着きましたので降下を始めますが。大人気ですね。」


下に人がいっぱい集まってる。


「気にしなくていいそのまま降りてくれ」


着陸し公爵様本人が乗ってるとわかると、気になるが直接聞くことができないって

感じで、離れたところから、ヒソヒソ話し声が聞こえてくる。

大鷲から全員降りたことを確認したら

消して今度は馬車と馬を作る。


「騎士の皆さん馬の操縦は普通と変わりません。公爵様、オフィーリア様はこちらへどうぞ」


馬車のドアを開け誘導する。

2人とも中に入ったのでドアを閉めようとすると。フィアに腕を掴まれて。


「コウも中だ。」


中に引き込まれてしまった。

ドアは後ろから来た騎士に閉められてしまった。


「良かったんですか?」


今の俺はなんの肩書きもない一般人だ。


「これだけの魔法を見せつけたんだ。ただの一般人と思っている。やつはいないだろう」


そうだろうか?自分の都合のいい様にしか

解釈できない。馬鹿って絶対いるし。


「それにこんなことが出来る魔法使いが、公爵家と仲がいいと見せつけるのも重要だしな」


「わざわざですか?」


「貴族や商人には既に反乱と帝国の襲撃が

あった事を知ってるものは多い 、公爵家が疲弊してるのではと、ちょっかいをかけてくる者も多いんだよ。

だからコウ君と仲がいいアピールをする事は、公爵家にも利益がある事だから気にしなくていいよ」


成程、じゃあいっか。

その後馬車に揺られスムーズに王城まで通される。


「王都にあるコラーソ公爵邸に向かうのだと思ったんですけど。」


そのまま王城に行くの?


「今回の報告があるからね。安心して非公式の謁見だ他に貴族も居ないしついて来てくれればいいから。」


まあ、嫌だと言っても逃げれるものじゃない

それに王城からあいつの魔力を感じるんだけど、なんでいるんだ?簡単には終わらないだろうなと思いつつ、覚悟を決める。


「やっぱりこの部屋なのか。」


分かっていたことだが、やつのいる部屋だ。


「2人とも絶対離れないで下さいね。

入った瞬間焼き殺されても可笑しくないです。」


何言ってるんだ?って顔をするが、その言葉に案内している騎士が反応しないのを見て本当らしいと理解したみたいだ。


「どういうことだい?近衛騎士団長」

見た目からわかってたけど、やっぱり偉い人だったか。

「今回に関して人間には、どうしようも出来なかったとしか言いようがありません。」


それを聞いてフィアは察したようだ。

俺を先頭にして入る事になり。

開けて入るとやはり火球が飛んでくる。

ちょっとムカついてるので、部屋ごと凍らせ無力化する。勿論人間には一切攻撃してない。


「なんでホムラがここに居るんだ!」


そう、部屋の中には火の精霊王であるホムラが居た。


「この国の王族は昔、妾と契約していた者の子孫だからな代々可愛がってやってるのじゃ

妾の血も流れておるからの」


成程、フェムトも言ってたもんな精霊の血が流れてる人もいるって。


「此処にいる理由は分かったなんでわざわざ攻撃を?」


それは関係ないはずだ。


「そう怒るでない。口で水の精霊王と言っても実感がわかんだろうからな。分かりやすく見せてやっただけじゃ」


こいつ、ホムラに文句のひとつでも

言ってやろうと思ってるとオルトレーさんから待ったがかかってしまう。


「流石にこの国のトップである国王陛下をいつまでも無視するのはどうなんだい?」


仕方ない。

部屋の氷を溶かしてなかったことにする。


「ホムラ後で覚えとけよ。申し訳ございませんでした」


そう言いオルトレーさんの後ろに下がった。


「今回は固くなる必要は無い、そのための

非公式だ。オルトレーには悪いが、どうしても最初に聞かなきゃ行けないことがあってな。水の精霊王様は我が国でどう過ごされる予定で?」


「ホムラと違って純粋な精霊じゃなくヒューマンと精霊のハーフなので、精霊のいたずらにあった魔法使いとしてゆっくり暮らそうと思ってます。

肩書きが欲しいので、王国認定魔導師になるつもりです。

後、すぐにではないですが、精霊を無理やり使役する魔道具を作り出し使用した、帝国は潰します」


最後の発言で空気が重くなったが。


「妾も帝国は潰しに行くぞアレは精霊王として許し難い所業じゃ。

だがすぐでは無い2~3年経っても、

懲りてないようだったら精霊王が直接動く」


ホムラがそのつもりなら俺もそう動こう。


「分かりました。動けるよう各国と調整を始めます。」


なんか王様が可哀想になってきたな。


「そうだ公爵様、熱気球持って来てますよね。あれ渡してあげてください 、帝国を早期に攻める理由ぐらいにはなるでしょう。」


所謂マジックバック的なものがこの世界にはあるので、それに入れて持ってきているはずだ。


「熱気球とはなんだ?」


国王様の頭の上に?マークが浮かんでいる。

この中では1番理解している俺が話すか。


「召喚者やドリフターの世界にあった空飛ぶ乗り物です。詳しくは王国にいる召喚者に聞いてください。」


オルトレーさんに召喚者の勇者がいるって

聞いてるからな。


「成程、帝国が、異世界の技術を手に入れたと言うことだな?」


帝国が色々再現しちゃうと、どんどん不利にこっちがなっていく可能性がある

技術だけは無駄にあるみたいだしな。

その後はオルトレーさんが国王様と話し

1時間程度で終わる。

今は公爵家の屋敷に馬車で、向かってるのだが何故かホムラがいる。


「なんで着いてくんの?」


いやほんとになんで?


「コウとならちゃんと戦闘になるからの

他の王は構ってくれないし。暇つぶしだ」


本当に自由人だな。


「やるなら精霊界でだ、それと手加減しろよお前がやる気を出したら手も足も出ないんだから。」


これは分かりきっている事である。

年季が違いすぎる。


「わかっておる。それでも戦闘になるだけで

十分なのじゃ」


何このバトルジャンキー

まあ、訓練になるからいいけど。

結局ホムラが飽きるまで付き合わされ、

人間界に帰ってきたら真っ暗になっていた。


読んでいただきありがとうございます。


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