第13話 紫雨の過去

「俺とあいつは悪魔を倒してる時に出会ったんや。話しているうちに気があって、仲良くなった。でもある時、悪魔があいつに取り付いて、街の人を殺そうとしたんや。あいつは俺に、殺してくれって頼んだ。俺は殺すなんて出来ないと思っていた。でも、俺を襲ってきてとっさに殺したんや。」


「そうだったんだ。」


4人は紫雨が殺した理由を知って安心した。


「自分を守るために殺した。それはしょうがなかったんじゃないか。自分を責めるなよ。」


「そうですよ。責めないで。」


「悪魔を倒さないと私たちに幸せは訪れない。だから協力して欲しいわ。お願い。」


「俺、お前達を見てあいつのこと思い出したんや。楽しかったこと、苦しかったこと全部。もう居ないあいつを思い出すのが嫌やった。だからお前達を消したかったんや。ごめんな。償うために俺、協力するよ。」


「ありがとう。助かるわ。」


「よし、能力者も揃ったことだし、パーティーでもするか!」


陽太は仲間が増えたことに喜びを隠せなかった。



「カンパーイ!」


5人は能力者の集結に美味しいご馳走を食べることにした。


「そういえば紫雨は、なんで火能力を使えるの?」


夢乃は思い切って聞いてみた。


「確かに、ずっと気になってた!」


4人は紫雨に視線を向ける。

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