第9話 謎だらけ
「俺は火能力や。こいつらは1発で殺せるんや。」
「誰だお前?」
「この人だよ。私が感じた匂いはこの人からした。」
ほのかは少し疲れた様子で答えた。
「この人が、能力者!ということは残りは1人!」
黒星は嬉しそうな顔をした。
「能力者を集めようとしてるんやね?俺は仲間になんかならないし協力もしないんや。だから、俺に関わらんといてや。じゃあな。」
「ちょっと待って!」
ほのか達はその能力者を追いかけるも追いつくことはなくそのまま見失ってしまった。
「なんで火能力なんか使えたんだろ?」
ほのかは不思議そうな顔をした。
「確か、その人の中で1番使えそうな部分を強力にするという力が宿るんだよね…だったらなんで火なんだろう…」
「確かに、そうだね。」
夢乃はさっきの出来事を頭の中で整理した。
「あいつ、元々魔法使えたりしてな。」
「そんなことあるのかしらね。もしそうなら、あの瓶を渡す意味が無いじゃない。」
「そう…だよな。」
「謎だらけですね。」
「でも、顔はわかったわ。残りはあと一人ね!」
「そうだね!」
ほのかは笑った。
「さて、残り1人を探すとするか。」
「うん!」
ほのか達は一旦陽太の家に戻ることにした。
「もう夕方だな。良かったら俺ん家泊まってくか?」
「いいの!?」
ほのかが真っ先に反応した。
「あっうん。いいぜ。」
(ほのか食いつくの早いな。)
「じゃあ私も止まっていいですか?」
「夢乃もか。いいぜ。なんなら黒星も泊まってくか?」
「私もそうしようかしら。」
「よし、今日はお泊まり会だな!」
(黒星と泊まれる!嬉しい!風呂上がりとか、寝顔とか見れるのか!最高だぜ!)
「どうしたんですか?ニヤついて。」
ニヤつきに敏感な夢乃は陽太の顔を見た。
「なんでも…ないぜ!」
(ほのかと似てる。何か考えてたのかな。)
「よし、そろそろ寝るか。」
「ダメ、まだあれをやってない。」
ほのかはみんなの顔を見た。
「あれ?」
「枕投げだよ!お泊まりと言ったら枕投げ!これをしないとお泊まりじゃないよ!」
「ほのかはほんとに好きだね。枕投げ。」
夢乃は呆れた様子だ。
「やろうよ!いいでしょ!」
ほのかは強引に陽太の手を引っ張った。
「そこまで言うならやるか!」
「枕投げ開始!」
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