再帰新星
再帰新星
いつだったかしら。レグルスとカペラの喧嘩に巻き込まれて、気絶してしまったのは。
そんなに遠い過去の話ではなかった気がするの。ほんの一ヶ月前だったかも。
この体を恨んで、あなたと一緒に居るために模索して、家を飛び出してまで私の在り方を追い求めた。
あの時には、こうなるってこと考えもしなかった。この星の運命を決める立会人になるだなんて。
いつまでも私は子供のままで、守られるままで、自分自身が恨めしくて憎らしくて。でも、なかなか前に進めずにいた。
当たり前よね。私、覚悟なんて決めてなかったんだから。
全てを知った今、最後くらいは覚悟を決めようと、少しかっこつけてしまったの。
この選択に後悔なんてない。
世界のためだとか、星のためだとか、そんな大それた理由じゃないわ。
あなたが暮らす世界が平和であること。私の願いは、ただそれだけ。
ただね、あなたを傷付けてしまったこと、それだけが気掛かりなの。
きっと許してくれないだろうと思うけど、謝らせてほしいっていうのは、私の我儘かしら。
長い長い夜が始まる……
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