夜啼石
『今昔百鬼拾遺』より
一
――朝廷が
そんなことを
「
朝廷から
だが、
いつしか、
――気味の悪い鳴き声だ。あれは鳥か獣か。だが、どこかで聞いた覚えがあるような気もする――
「
そう言うと
「しかし、あの鳴き声を聞く度に二十年程以前に起こった事件を思い出さずにはいられませんな」
戸締りを終えた
その頃、
だが、そういった
二
が、その
全く、人間の口さがなさというものは都も
そう、
桓武天皇の
お
怖ろしいのはここからで、
そして、
この
それでも、
すると、
「
三
さて、
周囲から
「
ある日の早朝の事でございます。
それが
「このような才覚まで
その晩、
「あれは母親を思うて彫った仏像――まだ見ぬ母の姿を想像しながら彫った
本当はここの
今朝、
「確かにお前は
「ここにいると
四
それから十年の歳月が流れた頃、
十年間を掛けて、
寺住みを許された
やがて、町の
だから――
その日の暮れ方、
「これは特別な思い入れがある
「これは
その話が終わるや
あれから二十年程が経ちますが、
もう、とうの昔のお話ではありますが、こうして
五
「全く
「母親を殺されたことにより、
「
いずれにせよ、私はこのお話が全て真実であるとは考えておりません。誰かが何かしらの
が、
ギョーギョーという
(了)
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