第4話 現代人VS未来人

 またハカセのパワードスーツを壊してしまった…


 というかこのスーツ、技術の発達した未来の割に作りが弱すぎやしないか??


 確かに俺は剣道もやっていたし握力は平均よりは少し上だが、それでもこんな簡単に壊れるのはさすがにおかしい。



「ツバサ君、きみ握力はいくつだね…?」


 確か50位はあったはず。


「バ、バケモノか君は…?!」


 危ない、脚まで壊すところだった。


 現代の成人男性の平均より少し上ってくらいだ、普通だろ!


「この時代の男性の平均は20キロと言ったところだ!」


 そんな、小学校高学年程度しかないじゃないか…!!


「君らの時代から比べると、人間はかなり弱くなってしまったようだな。そうだ!」


 ハカセは何かを思いついたようだ。


「君には、今後我々はどうするべきか、大昔の知恵を借りたいと思っていた。」

「しかしこの身体能力、最前線に出てもらい座天使の侵攻阻止、また暴徒の鎮圧に向かってもらった方が良さそうだ!」


 え、それって割と危険じゃ、


「ついてきたまえ」


 おい


 ハカセはそう言って歩き始めた。


 しばらく後ろを着いていくと体育館位の広い空間に出た。


「ガシャン!」「バキッ!」「ドカーン!」


 激しい騒音が響いている。


「ここは護衛隊の訓練所じゃ。」


 ハカセのものよりも戦闘に特化しているであろうスーツを着た人達がそこで訓練をしていた。


〈オイオイ、誰だてめ、え、なんで自立歩行してやがんだ?!〉


「彼は私が過去から呼んだツバサ君じゃ。」


〈オイオイ、古代人てのはマジで自立歩行してやがったのかぁ!!〉


 何だこのうるさいヤツは。


「ツバサ君、彼は護衛隊隊長の悪夢ナイトメアじゃ。」


 うわクサァ!!クサイクサイ!!中二病クサ!!え、本名?!キラキラネーム?!


〈オイオイ、てめぇ今バカにしたかぁ?!1発ぶん殴ってやらぁ!!〉


 いやいや、俺生身だし!殺す気かよ!!

 ハカセ!止めてくれよ!


「ツバサ君そこに武器がある、好きなものを取るといい。」


 止めろよ。


 そんないきなり戦うなんて、いや、そうも言っていられない。あの悪夢(笑)が今にも殴りかかってきそうだ。


 武器か、いろいろあるがやっぱり剣ぽいのでいいか。1番手に馴染みそうだ。


 相手のスーツは、拳で戦うっぽい。あの拳の大きさ、1発でもくらったらまずいな。


〈オイオイ、そんな棒切れで何が出来んだ?!怪我すんなよォ!!〉


 拳で来るならまず小手で腕を払い、次でキメる。


 久しぶりに握るしな、加減できるかわかんないぞ!!


「ガキィィィン!!」



 そんな、剣が、、折れた?!


〈オイオイ、だから言っただろうがぁ!!うぉらァ!!!〉


 まずいっ!


「ガァァン!」


〈「いってぇぇぇぇぇぇえ!!!」〉

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