第3話 帰りたい。
「我々未来人を救って欲しいのだ!」
帰らせてくれ。
勝手にタイムスリップさせておいて、そんな意味不明なお願いよくできるな!
大体なんで俺なんだ!
「それが…タイムスリップで呼ぶのも送るのも、10年に1度しかできないのだ、、」
「あとツバサ君が選ばれたのはランダムじゃ」
帰らせろおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
てことはアレか、俺が未来を救おうが救うまいが帰れるのは10年後になるってことか?!
10、年??
「ま、まぁこっちでは君は歳は取らんし、来た年代を辿れば元の日に戻れるはずじゃから…」
そこまで出来るなら10年かからないように出来ないのか!!
「不可能ではないが今はそれどころではなくてなぁ、」
さらに話を聞くと、今未来ではある問題に直面しているらしい。
それが地球規模での資源不足だ。
化学の進歩により、食料は半永久的に生産できる上に医療の発達によって平均寿命もかなり伸びた。そのため人口は増加の一途をたどっているが、その反面パワードスーツの普及などもあり資源が不足しているらしい。
ここからが大事なところで、今地球は国という概念が無くなったという話を聞いたが、実は3つの勢力にわかれているらしい。
1つ目はハカセも所属している「革命軍」
最大の目標として、ほかの惑星への移住を推し進めている。それを可能とする科学力は十分に保有しているらしい。が、それを好ましく思わない人たちもいるようで。
それが2つ目の勢力、「
彼らは多くの人を地球に残るよう強要しているらしい。そのためならば手段も選ばないという、過激派の組織と言えるだろう。
ネーミングが中二病くさいのはスルーしておく。
そしてもうひとつが、今後の未来に希望をもてなくなり、全てを捨て暴動を繰り返す「暴徒」だ。
暴徒と化した人達の数は3つの勢力の中でもトップ。「革命軍」と「座天使」、どちらがこの「暴徒」を手中に収めるかで、この状況が大きく変化すると言える。
なるほど、状況は何となく掴めた。
俺に何ができるか分からないけど、未来のためにもやるしかねぇ!
「て、手伝ってくれるのか!!」
未来のためなんて言ったがそんなの建前だ。問題を早いとこ解決して、ハカセにさっさと帰してもらうんだ!
そんなことで俺は「革命軍」に協力することとなった。
「たのんだぞ!!」
ハカセと強く握手を交わした。
「バキバキッ」
右腕も取れた。
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