第2話 これが、人間の未来…?

「ガキンッ」


 俺を拘束していたはずの拘束具(?)は、力を入れただけでいとも簡単に壊れてしまった。


 ここは一体どこなんだ、研究所?窓はない。

 ライトが眩しい、というか部屋が全体的にピカピカ光ってる。アレはパソコン、なのか?

見たことも無い機械が並べられている。


「ガシャ、ガシャ、ガシャ」


 ふと、後ろの扉らしき方から音が近づいてきた。


「ウィーン」


〈うわぁぁぁぁぁぁぁぁ?!〉


 これは俺の叫び声では無い。

扉から入ってきた機械のようなものから発せられた声だ。


 二足歩行の人型で、それこそ中に人が1人入れるくらいのロボット?がそこに立っていた。


〈なぜだ?!拘束具は最強硬度のものにしたはず、それを壊したというのか!!古代人、侮っていた…!〉


 いや、壊したって言うか起きただけなんだが…


 すると目の前の機械が背を向け逃げ出そうとした!


「おい待て!」


 とっさに奴の左腕を掴んだ。


「バキバキッ」


 左腕が取れた。


 いや、正確に言うと左腕に装着されていた機械が取れたのだ。


 中から白くて細い腕があらわになった。


 そう、中にはやはり人が入っていた!


〈あわわわわわ!すまないぃぃ!なんでもやるから命だけはぁぁぁ!!〉


 もう何が何だか分からない。とにかくこの状況を説明してもらおう。


 少し落ち着くと目の前の機械はマスクのようなものを外し、その中身が姿を現した。


「皆は私のことをハカセと呼ぶ、君もそうしてくれ。」


 ケサランパサラン??


「けさ、なんだって?」


 長い白髪に白い髭、おまけに肌も真っ白なおじいちゃんがでてきた。


 今の状況をこのハカセから聞いたが、意味がわからないことだらけだったので整理する。


 まずここは〇百年後の未来、俺はハカセにタイムスリップさせられたらしい。


 次に未来の人間は現代の人間と比べると非常に脆弱であること。


 ハカセが身につけているものはパワードスーツといって、あらゆる運動を手助けするための機械らしくこの時代では身につけるのが当然らしい。

 これを装着しないとほとんどの人が自立歩行も困難だそうだ。肺の機能も衰えており、マスクがないと酸素が上手く体に供給されないという。


 地球は国という概念が無くなったようだ。言語も統一はされなかったものの、スーツが自動翻訳してくれるらしい。


 ちなみにここは現代で言う日本で、ハカセも日本語を話す。


 そして俺がタイムスリップさせられたら理由だが、、


「我々未来人を救って欲しいのだ!」


 帰らせてくれ。

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