第14話 満喫した秋?

 

 秋は食欲の秋

 秋は芸術の秋

 秋は文化の秋、体育の秋


 etc.etc.と貴方にはどれが好きですか?


 自分は食欲の秋だ。

 というか食べ物にはものすごく貪欲。箸まで食べても可笑しくないぐらいに食い付く。

 十代の頃、この時はデザートとサラダバ-がファミレスのメニューにあった。追加料金約300円。

 安い。今もあるところはあるがそんなたくさん無い、上に近場には……

 それに値段も変わっているだろう。

 学生の頃はコレ目当てでよく、友達とお昼に通ったものだ。

 そして、おかわりは何回しただろう? 

 たぶん10皿以上は……楽しかったぁ。

 今はドリンクバーのみ。

 悲しい。


 アレ? 秋、関係ない……。


 ううむ、話題を戻そう。

 秋はいい。

 まぁ今の時代温室ハウスで何でも育つがそうでない物もある。

 梨、山葡萄、柿、アケビ。

 ふふふ、この野生に生える果物の素晴らしさを都会児は知らない。

 

 ふむむ、知らなくていいだと?


 なんて嘆かわしい。確かに今は温室で美味しい果物が味わえ、山や野に入る必要はない。

 私はこの、季節に応じた食べ物に涎が止まらない。

 よく自分の林に入っては採ったものだ。

 茸……これはさすがに怒られた。

 

 自然に自生する物は味が違う。


 本当にそうなのだ。

 試してみたまえ。


 柿はツルジュンと口で弾み、梨はしゃくしょくと良い歯触りを与え、葡萄はフワンとしてジュと口の中溢れる果汁が何とも云えない。

 市販より甘味はましてるし、歯触りも違う。


 コレが秋の味覚。


 今は葡萄、梨、柿など果物園で狩りとる場所がある。そこで悠々と満喫すれば分かります──がお金が……。

 ソコが悲しい現代の性?

 まぁ、自分も人のことが云えないぐらい今は現代っ子だ。

 以前、よく林に入り、ガササと飛び出ては不審者に思われた時が懐かしい。

 はへ? ダメじゃないかって。ダメだよ、ご近所さんによく叱られた、時には野良犬に間違われ……。

 ニシシって危な~い。

 こんな自分だが、良いこともあった。野生植物に少し詳しくなり、俊敏さも身に付けた。

 本当に野生児だったと思う……中途半端なね。

 

 中途半端と云えば林に生える梨もそうだ。

 歪であんな市販の綺麗な丸みではなく小ぶりな丸でもこう、グニッとしていた。

 そして出来たときにきちんと目をつけておかないと鳥に遣られる。

 現にもぎ取ったとき、カラスと奮闘した。突かれなかったし爪も立てられなかった。これ幸い。

 当時、目力も強かったので睨んだだけで野生動物に勝った!

 人間でも同じだった。


(うーむ、なんの自慢?)

 

 ダメダメな?

 でも楽しかったぞ? カラスも犬も蹴散らし、目撃され怒られてもヘコタレなかった。


(なんてことだ。猛省だ)


 ここまで無茶しなくても良いぞ?

 今はきちんと手に入るから。ただ自然の物にも目を向けてとほしいと云いたい。うんうん。


 今、無くなりつつある自然が悲しいが自然に触れ合えたときは是非、味わってほしい秋の味覚。


 体を張らなくても、手に届く自然を満喫しよう。

 サツマイモ、カボチャ、里芋も秋だぞ?

 あの柔らかく、黄色い実のホコホコ感がまたたまらん。絶妙な甘み、実の解け具合がもう、私にはたまらない。

 調理の仕方に置いても変わるのが野菜の良いところ。あっ、気がついたら野菜に変わっていたぞ。

 是非食べよう。秋の味覚。


 あと、農家の回し者でも、農協協会の回し者でもないのであしからず。

 云いたかっただけの秋の味覚。

 お付き合い、ありがとうございます。


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