第4話
見つめられながら告げられた言葉に驚いていると部屋の電気がついた。
「全員起きたんや、暗い部屋はあんまよくないやろ」
電気をつけたのは不機嫌気味な忍だった。
桜はまだ瞳に涙をためてエリカを見つめていた。
すると、ベッドの両脇にいた2人がベッドから降りて並んで立った。
「僕は犬桜明日香だよ
文字は、犬に桜に明日の香だよ」
「僕は犬桜希!
文字は、えーっと、、、」
「希望の希だよ。
僕の弟なんだ、これからよろしくねエリカちゃん」
そう言って2人は満面の笑みを見せた。
エリカはどうしたらいいかわからず、聞きなれた名前に忍を見つめた。
「いぬざくら、、、?」
「あぁ、この2人は俺の引き取った、、、いや、俺の子ども達や。
明日香は13歳で希はエリカちゃんと同じ9歳だから仲良くしてな」
「なかよく、、、」
少し不機嫌なのか少し前に話した時とは違う口調で話す忍に戸惑いつつ、エリカは忍から明日香と希の方へ視線を移した。
2人は表情の変わらないエリカを不思議そうに見つめていた。
すると今度は、桜がエリカの手に自分の手を重ねた。
「エリカちゃん、あなたは今日から川崎エリカに、、、
私と家族に、、、なってくれない?」
「、、、かぞくに?」
一度首をかしげるが、そのあとエリカはゆっくりと縦に首を降った。
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