第3話
次に目を覚ますと、先ほど目を覚ました時と景色は変わらなかった。
ただ、、、
「、、、おもい」
「すぅ、、、」
「、、、」
寝息が聞こえ、少し首を動かして周りを見渡すとベッドに寝ている私を挟むように眠っている黒髪の2人、、、
2人とも雰囲気はとても似ているが、、、
「だれ???」
周囲を見渡すと太陽は沈んでおり、窓から見える夜空は満点の星空だった。
そんな窓に気を取られているとゆっくりと病室の扉が開かれた。
「目が覚めちゃった?
ごめんね、この2人どうしてもって聞かなくて、、、」
そう言いながら女の人が忍と一緒に入ってきた。
女の人はエリカと目が合うと今にも泣きだしそうな顔をしながらゆっくりとエリカの寝ているベッドの方へ歩き出した。
「遅くなってごめんなさいね。
あなたを、、本当はもっとはやく、、本当に、、、ごめんなさい。」
そう言うと女の人は目線を寝ているエリカに合わせる。
2人を起こさないようにゆっくりと身体を起こして女の人の方をまっすぐ見つめる。
そばで眠っている2人と同じ黒色の髪に電気のついていない部屋でもわかるほど綺麗な緋色の瞳いっぱいに涙をためていた。
少し瞬きをすれば、その涙が女の人の頬を伝う。
「私は川崎桜よ。
今日からあなたのママになるの」
「わたしのママ、、、?」
「桜、その話はっ!」
困ったように涙を流しながらエリカを見つめる桜の言葉に忍は思わず声を上げた。
「確かに君の施設で預かってくれと言った。
でもそれは本部じゃなくてこの山の向こうにあるもう一つの施設でだ!」
「んっ、、、」
「忍うるさい、、、」
忍の声に反応して眠っていた2人が眠そうに眼をこすりながら顔を上げる。
忍の声をした方を向こうと首を動かすと起きているエリカと1人が目があった。
「きれいないろ」
「えっ?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます