第32話 4人集まれば
どうしてこうなった?
期末テストまであと3週間。ほとんどの生徒が2週間前からテスト勉強を意識しだす中、1週間早く僕と
学年トップの
それが、なぜ僕らは休日に水族館に来ているのだろうか。
「なんかごめん。デートの邪魔しちゃって」
ジーンズにTシャツという僕と同じシンプルなファッションなのになぜかカッコよく決まっている
「全然邪魔じゃないよ。むしろ妹とのダブルデートみたいで楽しい」
太ももどころかお尻の境界線も見えかけているショートパンツが非常に扇情的な
「ごめんね
対して妹の
それでも胸の膨らみは隠しきれず豪快な曲線を描いている。
露出の多いエッチな格好は助かるけど彼氏としては心配。という考えが覆りつつある。
あえて露出を多くすることで男の意識を散らせるという高等テクニックを見た。
「テスト3週間前だし、今日は思いっきり遊んで明日から頑張ればいいんじゃないかな」
「それ、絶対に頑張らない人の発言だよ?」
「あたしは堕落した彼氏でも見捨てないから安心してね。むしろダメダメ男になった
「
「違うから! これは
教室でおっぱいに顔を埋めたこともあったけどクラスが別の
僕と
気恥ずかしと
「っていうか、学校の外だと呼び捨てなんだ」
「あ……」
「そーなの!
そして僕は見逃さなかった。
うん。大きいものが目の前にあったらつい見ちゃうよね。
これは男の、いや、人間としての本能なんだよ
「
「照れ屋な
「かわいい言うな!」
「なんか、本当に付き合ってるんだな」
「まあ、うん。いろいろあって」
部長みたいに嫉妬の炎を燃やすでもなく、シコ太郎みたいにゲスな撮影をするわけでもなく、
その優しさが逆に僕の心をえぐっていた。
人前で、特に知っている人の前でイチャイチャできるっていうのも一種の才能なのかもしれない。
「
「っ!」
涼しい顔をしていた
「ちょっ! それは」
それは
「いや~、俺1回告白してフラれてるしなあ」
爽やかイケメンは笑顔を作って空気を壊さないようにおちゃらける。
メンタルも強いなんて男の僕でも惚れちゃいそうだ。
「あ、あの時はわたしも恋愛に奥手だったから」
そんな
もう一押しあればこのまま付き合ってしまいそうな雰囲気すらある。
「ふむふむ。
「もう! お姉ちゃん!」
「あたしと
「
「なにをもって素敵かは人それぞれ。あたしの一番は
「……くるしい」
いずれは妹に寝取ってもらいたい彼氏が一番というのはにわかに信じがたいけど、こうして息が苦しくなるくらい力強く抱きしめられるとその言葉にウソはないように感じる。
「
「…………」
おっぱい山脈に迷い込んだ僕の顔は言葉を発することができず、首を縦に動かすことで意志表示をした。
イチャイチャしている姿を見せるのは恥ずかしいけど、それがきっかけで
寝取りとかない、みんなが幸せな青春を送る。
そのためならどんな恥だってかいてやる!
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