19話【卒業】

愛羅side


「これより卒業式を行います」


泣きじゃくったあの日から数日後の今日。

卒業式が行われた。後ろには在学生がいて、たくさんの思い出がある。語ったるい校長の話を聞き、合唱を終えると式は終わりを告げた。高校時代というものが終わった。



教室に帰ると、みんなそれぞれが泣いており担任の話なんてもう聞けるものではなかった。まあ私たちらしいと言えばらしいか…笑。最後のHRも終わり、徐々に元気を取り戻していくと写真とろー、あの人と撮りたいなどの声で響く教室内。私も、部活の子達とは撮りたい。スマホをポケットにいれカバンを持ち、教室から出た。


外は桜で満開で、とても綺麗だった。

どこを見渡しても写真を撮ってる人で多い。


「愛羅先輩〜!」


数名の後輩たちに名前を呼ばれ、答えるかのように走り写真を撮った。


「ありがとう。後で送るね」


「ありがとうございます!あ、先輩。後ろ」


「え?」


そのまんま見た後ろには、白い薔薇を持った凌央くんが居た。やばい似合う…思わず写真を撮ってしまった。いや許して!?!?


「愛羅先輩」


「な、なしたの。薔薇なんて持って」


「卒業おめでとうございます」


「いや無視すんなやおい。」


「ごめんなさい。

まあ最後まで聞いてくださいよ」



そう言われてしまったら聞くしかない。

私は凌央くんの話を聞くことにした。それを満足気そうに笑うと、話し出す。


「先輩この9本の薔薇あげます」


「え、あ、ありがとう。」


「ちなみに、花言葉で白の薔薇9本は

永遠の愛なんですよ。ご存知ですか?」


「知らないよ!?花言葉なんて

えそれって」


「お察しいいのは尊敬します。そうです」

「先輩、1年後にちゃんとプロポーズしますが伝えてもいいですか?」



ダメだとは言えない。

膝をつき、手をとると目を合わせ凌央くんは言った。


「俺と結婚してくれませんか?」

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