12【愛だということを】

愛羅side


本人に聞くのが1番だと思い、部活を行っている視聴覚室に行った。


「凌央くんいる?」


「愛羅じゃん。凌央くん?いるよー」


色んな音が響く中、バンドメンバーと楽しそうに話をしている凌央くん。信じてない訳では無い、でも…


「愛羅先輩。どうしました?」


「いや…少し今いい?」


「今ですか?、まぁ少しなら」


場所を変えようそう言って、誰もいない教室の鍵を開け入った。中はひんやりしている、過ごしやすい。普段見せない顔なのだろうか、不安そうにこちらをみる凌央くん。お願いだから嘘だと言ってくれ。。


「どうしたんですか、先輩」


「凌央くんって、二股してる?」


「え…。疑ってるんですか?」


「ち、違う!!!信じてるよ。…でも聞こえちゃったんだもん。。」


初めて出会った時と同じような顔をして私を見る。どこから聞いたんですか?と聞かれ、2年の子達の話を聞いてしまったと素直に言った。すると、あいつらかという、どうやら何かあるらしい。心配しなくても良かったのかな。。??


「安心してください。愛羅先輩俺は貴方だけですよ。他に女はいません」


「う、うん。」


「って言っても、信じられないですよね。

どうしたら信じてくれますか?」


挙動不審になりつつある私に、先程まで呆れていた凌央くんは手を取って安心させてくれる。信じるもくそも、分からないよ。。君が何を考えているのか、ほんとに女はいない?信じていいの??顔が合わせられない。


「…愛羅」


「え」


「俺が呼び捨てで名前を呼べるのは先輩くらいですよ。それに、この性格知ってて好きだと言ってくれるのあなたぐらいです。そんな人をおいてほかの女にいく奴だと思いますか?」


と、疑問を持ちながら話してくれる。

凌央くん。君はほんとに…罪深い人だね。さっきまで疑ってたのが嘘のようになってきた。


「ううん。思わないよ」


「なら良かったです。でも心配させてしまったのはすみません」


「大丈夫元々私が悪かったんだし。」


「いえ、今度からはもっと日頃から伝えていくね」


「え、今敬語じゃなくなっ」


「タメの方が愛羅照れそうだから?笑」


意地悪そうにこちらを見る凌央くん。

やっぱ君はこうでないとね。君への愛が少し強くなったそんな日になった

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