2話【友情】

悠燈side


「んでさ、可愛いんだよ…」


「その話本人に言えばいいのに」


「言えるわけねぇわ」


たまにする凌央との通話。

今日は惚気が多い。まぁあれだけ先輩のことが好きだったせいか。電話越しでもワクワクした顔、早く会いたいそう思っているのが伝わる。よく本人の目の前では冷静な顔でクールに振舞ってるなって思う。いつか爆発するんじゃないか僕は少し不安である。いや、だいぶ不安である。


「でも、凌央。先輩に素っ気なくして

向こうが、凌央くんに嫌われてるかもって思われたら終わりだからね?」


「うっ…わかってる。

そういう悠燈は定期的に彼女とかに甘えてたりすんの?」


「え、僕?まぁ凌央よりはね」


「まじか」


言うて僕もそんなにデレてないけど、先輩が沸くところも見たい気もしたから優しい嘘をついた。僕にとっては2人とも大事な人で大好きな人だから、幸せになってもらいたい。たまにはいいよね…?



しばらく話して、勉強など教えてたら深夜をまわる時間になってた。そろそろ終わろうと僕から話す。明日は僕個人用事があるのと、凌央は凌央で先輩とデートらしい。向こうから誘ってもらったらしいけど、、そんな日に遅刻とかダサいしカッコ悪いから通話は終わりにしようそういった。


「じゃあ、また明日どうせ通話するんでしょ。話聞くよ」


「よくおわかりで。頼んだわ、あ。悠燈」


「ん?」


「いつもありがとうな」


また明日よろしく。そう言って切られる電話

この男ってもんは…どこかかしら心が暖かくなるようなそんな気がした。


どうか2人のデートが楽しいものでありますようにと願った。

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