第26話 エピローグ 少女の回想4



“……もういい。しばらく会わないほうがいい。って言うか、しばらく会えない。”






 さみしそうな口調で少女はラヴァイトの幽霊に向いた。




“何度も言ってるけど、私の役目があるの!知ってるでしょ。




 私の役目は人間に居る妖怪の見守り・保護・始末すること。




 妖怪の心身の状況を見守り、人間に迫害されているなど場合は保護、




 人間と妖怪との戦力のバランスを崩しかねないなど場合は始末すること。”




 自慢げな口調で少女は言う。




“本来なら、ラヴァイトは人間と妖怪との戦力のバランスを崩しかねないので、




 私が始末することなってたけど。




 ラヴァイトに不意をつかれ、不覚を取ったけど。




 でも、なんやかんやでラヴァイトは人間から解放され、




 記憶を失って一緒に倒れたので引き分けに持ち込んだし。”




 動揺した口調で少女は言う。




“ほら、ラヴァイトは戦闘能力、異能もそうだけど



 人間に操られたことが始末することの最大の理由よ。




 人間に操られないなら、ラヴァイトも見守り・保護の対象になるでしょ。




 でも、ラヴァイトが死んじゃったでしょ”




 呆れた口調であの少女は言う。




“私の上司がラヴァイトが死んだんだから、戻って来いって。



 だから、しばらく会えない。




 だから、あの時の事を聞こうとしたけど、もういい”




 拗ねた口調で少女は言う。




 ラヴァイトの幽霊は少女に耳打ちした。




“そんなことだったの!!貴方じゃ無い、私の名を特別に教えてあげる。



 私の名はサトリ”






 少女、サトリは意識を取り戻した。






 

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