第10話 研究所8

 ドンドン!! 




 ドアのノックする音がする。




「おーい。何かあったかー」




 アサトの声が聞こえて来た。




 ラヴァイトは急いでビデオを消す。




「な、何でもない!!」




 ラヴァイトはあたふたする。




「何、動揺しているんだ?」




「……………」




 ラヴァイトは何も答えない。




「どうした、ラヴァイト!?」




 ウィルグローは心配そうに話しかける




 それでも、ラヴァイトは無言のまま。




 すると、バタッ!!とラヴァイトが倒れた。




 バーン!!!!




 業を煮やしたのか、アサトはドアを蹴破って、無理やり部屋に入り込む。




「おい!!どうした!?何が遭った、返事ぐらいしろよ」




 アサトが駆け寄るがラヴァイトは答えず、




 死んでいるように深く眠っていた。




 ただ、時よりラヴァイトは何かを呻く。




「あの人を……、あのひとを……、私が……、私が……」




「お、おい。しっかりしろよ!!ウィルグロー。一体、何があったんだ?」




 アサトはウィルグローは尋ねる。 




「私にもまったく、分からないんだ」




「ちっ、使えねえなあ」




 すると、ラヴァイトはまた何かを呟く。




「アサトさん、私はあなたの……らしいです」




 それはまるで、罪を悔やむ罪人の姿に見えた。




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