第9話 研究所7 ラヴァイトの過去1

ビデオを再生するとタイトルが出てきた。




<第100回 半妖形態のNO26の能力と戦闘についての実験>




 大きな体育館ような場所が映し出された。




 そこに蝶のような羽を生やしたラヴァイトの前に見るからに


 

 大人しいそうな妖怪の群れが居た。




「実験開始」




 多分、研究員の誰かがの声がスピーカーから流れた。




 そして、ラヴァイトの手から次々と黒い塊みたいなエネルギー球が




 大人しいそうな妖怪の群れを襲いだした。




 ラヴァイトのエネルギー球に当たった妖怪は発狂し、見境なく暴れ出した。




「フェイズ2、戦闘実験」




 次にラヴァイトの手から赤い波動が妖怪の群れに襲った。




 赤い波動に当たった妖怪はラヴァイトを襲い始めた。




 それを向かい討つラヴァイト。




 ラヴァイトは襲い掛かる妖怪の群れの皮膚を裂き、筋肉を千切り、骨を砕く。




 スプラッタ映画さながらの惨状がビデオから流れる。




「……な、なんなんですか。こ、これは私じゃない!?」




 ラヴァイトは激しく動揺する。




「…………」




 ウィルグローは何も答えない。




「ウィ、ウィルグロー!!何か答えてください。これは何なんですか!?」




 ラヴァイトは泣くような声で、ウィルグローにすがりつく。




 しかし、ウィルグローは無言のまま。




「こ、こんなの、嘘だ。嘘だー!!」




 ラヴァイトはテレビを見つめたまま、呆然と立ち尽くしていた。




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