第8話 研究所6
しばらくして、ゲシュバイトとアサトの争いが終り、
ゲシュバイトが居なくなった後。
悪臭が漂い、多彩の色紙が散りばめられた研究室。
「まったく、不毛な争いでしたね」
ラヴァイトは床に散らばる書類を見る。
「うるせーんだよ。グタグタ言うと、窓から叩き落すぞ」
アサトは棚などの引き出しを調べながら,
ラヴァイトに脅しつける。
「はいはい」
ラヴァイトは適当にあいづちをうつ。
しばらくすると、二人はあらかた部屋を探索すると研究室の両端に
二つのドアが目に付く。
「俺はこっちの部屋を探す。お前はそっちの部屋を探せ」
二人は別々のドアの方へ向かった。
ラヴァイトはドアを開けると、ビデオやCDなどの記録データが
ずらっと並んでいた。
「ふう、知らなくていいか……。一体、何を忘れたのだろう」
ラヴァイトは呟く。
「奴の戯言など信じる必要ない」
ウィルグローは力強く断言する。
「しかし、何であれ、情報不足ですね。」
「余計な情報に惑わされる必要は無い。私を信じろ」
ラヴァイトはウィルグローと話ながら、部屋を探索する。
「何だ、これは?」
ラヴァイトはラベルの無いビデオテープを発見する。
「よし、見てみよう」
ラヴァイトはビデオテープを拾うと奥にあるビデオデッキの方に向かう。
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