　人間達は時間が流れると共に自然の調和や妖怪の封印したことなどを忘れ、科学を　　　　　　

　信仰し始めた。

　そのため、科学の発達と称しては不必要に山を切り開き、海を埋め立てていく。

　その上、人間は我が物顔ようにそれらの過程で生まれた汚染物質を大量に海や山に

　捨てられた。

　その時、皮肉にもそのことが自らの首を絞めることとは露知らずに・・・。

　時を待たずとして、その現象が表れ始める。

　汚染物質は妖怪の封印していた札や結界を壊してしまい、次々と妖怪が現れる。

　それだけにとどまらない。

　汚染物質は妖怪達の力を強化し、大半の近代兵器や人間の術が無効化することがで

　きた。

　妖怪達はそのことで勢いに乗り、全世界の半分が妖怪の領地になってしまった。

　人間達はそれに対抗すべく、様々な実験を繰り返し行った結果、ある実験体の妖怪

　が産まれた。

　この物語は実験体の妖怪の短くも儚い一生の記録である。　

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