第7話

時折、RENさんがついてきているか後ろを振り返りながら、

急ぎ足になるのを我慢しながらホテルに向かっている。


ホテルまでの道も一言もしゃべらないこの空気がたまらなく嫌だ。


空気を買えようと、振り返り、


「RENさんはあそこで何してたんですか?」

「…。」


えーっ!話しかけたのに、答えてくれない。


「あっ、カメラ持ってますが、写真でも撮ってたんですか?」

「…あー。」


なんか嫌われているのかなー?

最初から自分とは合わない人とは思っていたけど…。

とにかく早く日本に帰りたい!

いや、ホテルに早くついて、別々の部屋でゆっくりしたい!

部屋2つ取ってもいいよね。


そんな事を思いながら、昨日まで泊まっていたホテルにとりあえず到着。


「すみません。シングル2部屋空いてますか?」


「シングルは満室でございます。ダブルなら空いてございますが、いかがなさいましょうか?」


別のホテルにも確認してもらったが、近くのどこのホテルも満室との事。

とりあえず、ダブルの部屋でもいいので、早く俊RENさんから解放されたい!

TAKEさんならわかってくれる!と


「ダブルの部屋で大丈夫です!ダブル2部屋お願いします!」


「ダブルは1部屋しか空いておりません」


ガーン、でも早くこの状況を終わらせたい!


「ダブル1部屋お願いします!」


RENさんはこの状況でも、我、関せずだ!


部屋はまあまあ広く、昨日泊まっていたシングルの部屋とはやはり違う。


「RENさん、他のホテルに確認して空いていたら自分はそちらに行きますね!」

「…。」


フロントの方にもう一度確認してもらったがやはりどこのホテルも空いていないとの返事。


仕方ない!ソファーがあったのでそこで寝よう!

寝るまでの間はどこかに行っていて、で、寝たころに戻ろう!


「すみませんが、掛布団一枚だけ貸してもらえませんか?」


少し時間を潰し、部屋に戻ろうと決心した!

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