ゴールデンウィークに・・・

4月29日から大型連休(ゴールデンウィーク)に入り、誠も休みになった。やはり、テレビを観ると、帰省する人達の混雑が続いていた。

「ゴールデンウィークに熊本へ行ってたら、よけいに疲れていたかもよ!」

誠は行かなくて良かったと思っていたようだ。

そんな中、誠と紀子は、旅行代理店にて、旅行のプランを経て始めた。

「黒川温泉はもう無理みたいだけど、阿蘇山と熊本市内、あと鹿児島まで、3泊4日のプランね!」

試しに紀子は、黒川温泉の空き状況を聞いてみた。

「ああ!もうほとんど満室ですね!」

店員は、パソコンを見ながら二人に言った。

「阿蘇山付近の温泉地でしたら、内牧温泉はどうですか?木曜日でしたら空きが有ります。ただ!翌金曜日からは満室ですね!」

「ああ!やっぱり週末は、いっぱいになりますか?」

紀子は店員に尋ねた。

「いえ!土曜日に大きなマラソン大会が開催されますので!」

店員はそういって、マラソン大会のパンフレットを見せた。

「阿蘇・・・カルデラ・・・スーパーマラソン?・・・ゲッ!100km走る人もいるの?・・・タフすぎる!」

誠はパンフレットを見て驚いた。

「ちょうど良かったみたい!金曜日は熊本市内に行くんで!」

店員は、旅行のプランを尋ねた。

「木曜日に阿蘇山に行って、翌金曜日には、熊本市内に、土曜日には、今度は鹿児島へ行く予定です。日曜日に大阪に戻って来ます」

店員はそう聞くと、パソコンで調べ始めた。

「木曜日、内牧温泉でしたら、旅館『金時』なら空いてますね!・・・金曜日は熊本市内で・・・ああ!けっこう空きが有りますよ!土曜日、鹿児島でしたら、城山観光ホテルならどうですか?」

店員は、内牧温泉の地図を差し出して、『金時』の位置を指さした。そして今度は鹿児島市内の地図を差し出して、城山観光ホテルの位置も指さした。

「あら!いいじゃない!あとは、熊本市内のホテルね!」

さらに店員は熊本市内の地図を差し出して・・・。

「熊本城の近くでしたら、キャッスルホテルなんかどうですか?」

そう言いながら、キャッスルホテルの位置を指さした。二人は、ここにしますと、すぐに決めた。そして、約1時間程で旅行のプランを決めた。・・新大阪から6時台の新幹線で博多に向かい、そこから西鹿児島行きの特急『つばめ』で熊本へ、さらに乗り換え阿蘇、内牧温泉へ。阿蘇山等見て回って『金時』で1泊、。翌日は熊本市内へ、市内観光して、熊本キャッスルホテルて1泊。さらに翌日は熊本から『つばめ』で鹿児島へ、鹿児島市内観光して、城山観光ホテルで1泊して、最終日は、鹿児島空港から関西空港の戻って来るというプランになった。途中、人吉等も、考えたのだが初めての誠には、キツすぎると思い今回は見送る事にした。

「あのさ!お姉ちゃんに熊本に行ったら、なんか楽器を買ってきてくれと言われたよ!」

「えっ!楽器???熊本で?」

「太鼓を買ってきてくれと言われたよ!なんとか太鼓!何太鼓って言ってたかな?」

「あっ!それって、陣太鼓の事よ!」

「陣太鼓?そういえば、そう言っていた気が、陣太鼓って?」

「陣太鼓って言うのは熊本で有名な和菓子よ!楽器じゃないわよ!」

「へっ!!お菓子???」

誠は驚いた顔をした。

「太鼓のように円い羊羹で中にお餅が入っているわ!けっこう甘くて美味しいわよ!」

「な~んだ!お菓子??太鼓を買ってきてくれって!なんで?と思ったよ!陣太鼓って言うのね!」

「そうよ!・・・私も坂岡さんに熊本と、鹿児島のお酒を頼まれたわ!利き酒をしてみたいって!」

「利き酒??」


ゴールデンウィークも、あっと言う間に終わり、まもなく、6月を向かえた。

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