一人で参加していた。
彼は、どうやら一人でこのイベントに参加していたようだった。
「あっ!はい」
青年は紀子にカメラを渡した、使い捨てカメラだった。そして、主塔をバックに写真を撮ってもらった。
「どうも、ありがとうございます」
青年はお礼を言ってカメラを受け取った。その後、紀子は母親と顔を合わせたあと、青年に言った
「あ・あのう、こっちもお願いできますか?」
紀子も写真を撮ってもらおうと頼んだ。
「あっ!はい、いいですよ」
紀子は青年にカメラを渡し、同じく主塔をバックに母親と並び、写真を撮ってもらった。
「あっ!ありがとうございます」
カメラを受け取った紀子達は、青年と一緒にまたあるき始めた。最初は黙々と3人並んで歩いていたのだが、紀子は勇気をふりしぼって青年に声をかけた。
「お兄さん、一人で参加されているのですか?」
「あっ!はい、こういう機会は、もう無いと思って、応募しました。どちらかというと一人の方が気を遣わずに参加出来ると思って。小さい頃、家族と旅行に行った時なんか、よくはぐれて迷子になって、かなり迷惑をかけた事があったので・・・。もともと淡路島の洲本で生まれ育ったのですが、大阪市内に就職したので、今は大阪市内で一人暮らしをしています」青年は、初めて女性に声をかけられたので、かなり緊張した様子で話をした。
「へえー、そうなんだ!」
紀子は、なんとなく理解できたようだった。
「私は、中村紀子です。是非よかったら、お話聞かせてもらえませんか?」
紀子は積極的に青年とコミュニケーションを摂ろうとしていた。彼を気に入ったように思える。
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