幕間1 姉の独白 "弟へ"

―――ねえ、ゆーくん。


難しいことは考えなくていいんだよ。


ここは、わたしが手繰り寄せた運命の先。


向こうで叶わなかった普通のしあわせを今度こそかなえられる場所。


ゆっくり来てね、笑顔でまた会えるまで待ってるからねって言ったのに聞かないんだからお姉ちゃん焦っちゃったんだよ。でも、ちょっとだけ嬉しくなっちゃったかな……ってのは秘密!


とにかく、きみはここで何をしてもいいの。お姉ちゃんがついててあげるから、安心してしあわせになっていいの。


やり方はどうあれ最後まで走り続けたきみへの、ちょっとしたご褒美、かな。


……お疲れ様、いっぱい頑張ったね。ありがとう。愛してるよ、ゆーくん。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る