第18話 ケイトと勇者シルバー 2-1
前書き
勇者シルバー(笑)の偽物が現れた!
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私のシルバーは優秀です。
この間、私の為にS級の魔物(幼体)を獲って来てくれました。
せっかく獲って来てくれたのですが、シルバー的には残念ながら【王家に献上】され、代わりに男爵位とほうしょう金を貰いました。
姉とポリーン姉様はその話を聞いて、お腹を抱えて大笑いしています。
「ね…猫に男爵位と褒賞金とかウケる~♪」
と、姉が言うとポリーン姉様は
「わ…笑ってはいけませんわ(笑)
ちゃんと【冒険者ギルドの規定】と【王国法】に書いてあるんですから(笑)」
と、言いながら笑いを堪えていました。
堪えきれていませんけど……
「確かに『討伐者が猫じゃダメ』とは、書いて無いし♪
そんなシルバーに私から、ご褒美よ♪」
そう言って姉は、マジックポーチから小さな木箱を取り出しました。
「これはね、東国で有名な猫が一番喜ぶご褒美よ♪
その名も『
態々、王都一番の乾物屋に頼んで探して貰ったの♪」
『カツオ武士』って何かしら?
「カツオは魚の名前、武士と言うのは東国の騎士の事よ。
何でもコレは、【世界一硬い食べ物】なんですって。」
姉の説明に私とポリーン姉様は、驚愕しました。
そんな【世界一硬い食べ物】を食べている東国の人達は、どんなに丈夫な歯を持っているのでしょう。
後に知り合った東国出身の方に、この話をしたら大笑いされましたわ。
【カツオ武士削り器】という、専用の道具が有って、それを使って薄く削って使う物なのだそうです。
世の中、いろいろな道具が有るのですね。
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そんなある日、ポリーン姉様が『妙な話を聞いた』と、私の部屋にいらっしゃいました。
なんと、『【勇者シルバー】を名乗る男とそのパーティーメンバーだと言う者達が現れた』と、言うのです!
その者達は『自分達のお陰で王国が救われたのだ。
その我々からお金を取るのか?』と、言って【無銭飲食】や【無銭宿泊】を繰り返していると言うのです!!
何それ?
確実に、偽物じゃないですか!
私の
とりあえずアークを呼び出し、偽物の件が今どうなっているのか、確かめて来て貰う事にしましょう。
授業が終わるまでには、詳しい情報が入ると思います。
放課後、急いで自室に戻ると、既にアークが沢山の書類を持って待っていました。
「もう暫くすれば、エリーお嬢様とポリーンお嬢様が、お戻りになると思います。
説明はそれからで宜しいでしょうか?」
「そうね。
では、私は着替えて来ます。」
制服から私服に着替えて、お茶を飲みながら待っていると、中等部のポリーン姉様がいらっしゃいました。
普通、初等部の姉の方が先に来ません?
私はまた、ポリーン姉様とお茶を飲みながら待っていると30分も送れて姉が来ました。
遅い!!
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※1 カツオ武士
カツオ節の事。
この世界にも日本に近い国がある。
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