第3話 過去編

こんにちは

紅音です。

「翼を持たない少女」を読んでいただき

誠にありがとうございます。

これからもがんばりますので、これからも応援よろしく

お願いいたします。


今回は少し長めです


〜〜〜


次の日、私(樹里)は、早めに桃の家を出た。

扉を開けた時、太陽を思い切り浴びた。


街を歩いてる時、自分の過去が頭をよぎる


「…して、…が、い…」


過去を思い出したせいか、自分の背中の傷が

何かを訴えるかのように、少しズキッとした。

そっと背中に手を伸ばし、深呼吸する

心を落ち着かせ、また、一人で街を歩き始めた。



桃視点

朝、起きると、そこには樹里の姿はなかった。

「あの傷はなんだったんだろう」

口から言葉が漏れてくる


今日は会わないようにしよう、と

心の中で思った。


樹里が街で倒れていることも知らないまま…


(樹里視点)

なんだろう

体が鈍りみたいに重い、

自分がどうなってるか考える余裕もなく

自分は道に倒れ込んでしまった。


街の中を歩く人々は、急に樹里が倒れたことに驚きを隠せなかったのか、

みんながざわめき始めた。


「翼がない子が倒れてるわよ!」


「その子には触らない方がいいぞ。」


みんなが喋っているのが聞こえる。


「だって、翼を持たない子や、黒い色の翼を持つ子は不幸をみんなに移す

からね。触らないでね。」


みんなが私から離れていく。


私は生死の境を彷徨うことになった。

暗闇の中、1人、かと思ったら、

人影が見えた。

近づくと、昔の私の姿だった。

すると、その子が言った


『20xx年、6月5日。樹里は、森の中に入ってったボールを取りに

森の中に入ると、人影を見つける。』


『気になって人影の方に行くと、真っ黒の翼をつけた少女が泣きながら

自分の翼にナイフを刺しているのを見つける。」


『樹里は、すぐにその子のナイフを取り上げ、その子に抱きつく。

その子は困っている感じだったが、樹里は、離れなかった。」


『「なんでそんなことするの?」と聞くと、その子は怯えた。

樹里は優しく微笑み、「あなたに、私の翼あげる。」と言った。」


『その子は驚いた表情だったが、すぐに涙を拭いながら、「ありがとう」

と、小さな声で喋った。その声は、まるで天使の囁きのような声だった。』


樹里は、しばらく黙り込むと、その場に泣き崩れてしまった。

なんで忘れてたんだろう。私って馬鹿だな、と心の中で言いながら

涙を拭う。


急に眠気が襲ってきてしまい、樹里はそのまま眠りについてしまった。


桃視点

外が騒がしいのに気付き、自分の部屋の窓からどんな状況なのか覗いてみる。

そこには人だかりができており、何かを言っている。

そこで聞こえたのが、


「翼を持たない子が倒れてるわよ!」


という叫び声。


一瞬、脳が考えるのを拒否した。

だがすぐにそれが樹里だと判断した。

そ、そんなまさか

私の顔が青ざめるのが伝わってくる。


急いで外に出て、人だかりのところへ走る。


「すみません!通らしてください!」


みんなの間の隙間を通って樹里のところに行く。

樹里に触っているところを見て、周りにいた人は、気持ち悪い

物を見るような目で、私を見つめながら、次第に人だかりは消えた。


私は急いで樹里を家の中に運び、ベットに寝かせる。

心の中でずっと、「お願い、起きて」と祈ることしかできなかった。




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