第2話 おかしいよ?

おかしいよ?

と、その言葉で我に帰る


「樹里、何かあった?なんかいつもの笑顔がないよ?」

私はすぐに無理して作った笑顔を見せる

桃が小さくため息をつく

(私があなたに隠し事をしてるなんて言えないもんね)

樹里はそう頭で言い聞かせる。


桃は何か思いついたかのように私の顔を見つめてきた

「もしかして昨日のこと引きずってるでしょ。ならばさ、

今から私の家でケーキ作ろうよ!」

最初はびっくりして何を喋ろうとしたか忘れたが

すぐにいいの?と桃に聞く。

もちろん!と言う桃のその笑顔を見るとなんだか心も落ち着いた


桃の家に着いた後、すぐにケーキの材料を用意する。

順調に材料を入れ、オーブンで温める

出来上がったら、2人でクリームをトッピングした。


「いただきます!」

2人の声が部屋に響く。

2人同時にケーキを一口食べる。

美味しい!と桃が幸せそうな顔で言う。

私も思わず美味しいと言葉が出てしまった。

実はあまりケーキを食べてことがないのだ。


ケーキを食べ終え、時計を見ると、すでに20時を過ぎていた

私が焦っているのがわかったのか、桃が、

「今日ここで泊まりな?」

と、言う。


私は迷ったが、明日は特に用事はなかったし、今から家に帰っても遅く

なりそうだったので、私は小さく頷いた。


先にシャワーを貸してもらい、服を着ているときに事件は起きた。

桃が私が着替え終わったと勘違いし、部屋に入ってきてしまったのだ。

(後Tシャツだけで良かったが)

私の背中を見た桃は、

「ご、ごめん!」

と、言い、部屋を出てった。

やばい、背中を見られてしまった

そんか複雑な感情が頭で残っている。

その夜はすぐに寝た。次の日は早く家を出よう、と考えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る