雑記ノート

日立 BD-SV110A（ドラム式洗濯乾燥機） フィルターBの交換

　家で使っているドラム式洗濯機の乾燥フィルターが破れた。

　使っているのは日立のBD-SV110A。2016年製なので、7年使用していることになる。

　説明書によると、「乾燥フィルターは消耗品です。フィルターが破れたときは、販売店でお買い求めください」とある。そして実際、乾燥フィルターは売っている。

　ただし、この機種にはフィルターが2つある。箱型になっていて簡単に取り外し可能なフィルターAと、フィルターAのケースを嵌める箇所の内部側面にあるフィルターBである。

　フィルターAは交換部品扱いで簡単に入手可能だが、フィルターBは補修部品扱いで、普通には手に入らない。販売店ではお買い求めできないし、日立の公式サイトでも売っていない。

　買えって書いてるのに売ってないとは何事だ！　と、たいがいの人は憤るだろう。これには理由がある。フィルターBを交換するには、本体の分解が必要なのである。

　フィルターBは一見、ねじをひとつ外せば簡単に交換できそうに見える。しかし実際には上蓋を外し、さらに内部の乾燥フィルターケース周辺のねじを外さなければ交換できない。

　作業自体はそう難しくないが、上蓋の付け外しには少しコツが必要で、若干面倒くさい。また、ねじを外す際に機械内部に落としたりしないように気をつけねばならない。

　自信のない人は諦めて、出張サービスを依頼した方がいい。ついでに点検と内部の分解清掃も頼むといいだろう。

　自力で修理する場合は、まず、フィルターBを調達する必要がある。これは「日立のお店」で頼めば取り寄せてもらえる。日立のお店がどこにあるかは、公式サイトで検索できる。

　BD-SV110A用のフィルターBの型番は、BD-ST9700L 011となる。型番を見てのとおり、これは本来BD-ST9700L用のフィルター。同じ部品を使っているということ。

　フィルターの価格は、2022年6月現在、580円+税。昔より値上がりしているが、高いというほどでもないだろう。

　上蓋を外すにはまず、ホースを外す必要がある。ホースの外し方は設置説明書に書いてあるのでそれを確認して欲しいが、一応説明すると、蛇口の栓を閉めたら、槽洗浄コースを10秒ほど稼働させてから停止し、それからナットを緩める。これをしないと水が吹き出て大変なことになる。

　次に電源コードを抜いて、一応1分ほど待ってから、上蓋を外す。上蓋は、後ろ3箇所、前2箇所でねじ留めされている。前2箇所はシールで隠されているので、シールを剥がして外す必要がある。

　ねじが取れたら上蓋を外すが、後ろにスライドさせるようにして外す必要があり、若干難しい。

　蓋が外れたら、乾燥フィルターケース周辺のねじを外す。確か5箇所あったはず。1箇所だけわかりにくい場所にあるので注意。あと、中にねじを落とさないように注意。

　首尾良くねじが取れたら、フィルターBを外せるだけのスペースが作れるようになるはずなので、フィルターBを留めているねじを外し、フィルターBを交換する。

　あとは逆の手順で元通りにするだけだが、上蓋をちゃんと元に戻すのが若干大変。それと、給水ホースのナットの取り付けに注意。緩いと水が吹き出る。

　ついでに、この機種のお手入れについても触れておく。

　日常的な整備の仕方は説明書に書いてあるが、実際は、説明書通りに整備していてもダメな部分がある。それは、乾燥フィルター差し込み口の掃除。

　説明書によると、乾燥フィルター差し込み口の掃除には、スイコミノズルを取り付けた掃除機を差し込み口の奥に突っ込んで掃除しろとあるが、これだとほこりが取り切れず、奥の方に蓄積され、分厚い紙のようになってしまう。こうなると乾燥効率が落ちて無駄な電気代がかかってしまう。

　これに対処するには、たまにプラスチックの柵を外して手を突っ込み、中で固まっているほこりを取り出すしかない。幸い、このプラスチックの柵はねじ一本外すだけで取れる。上蓋を外したりする必要はない。なぜフィルターBもこういう仕様にしてくれなかったのかと思う。

　洗濯機の中に手を突っ込むのはどう考えてもイレギュラーなやり方だが、この機種を使うにはこの作業がどうしても必要になる。他のメーカーの洗濯乾燥機がどういう構造になっているのか知らないが、おそらくこれは日立製洗濯乾燥機の欠陥なんじゃないかと思う。本来ならもっと簡単に掃除ができるように設計すべきだろう。

　今のところ問題なく動いているので買い換えの予定はないが、もし買い換える時が来たら、日常的な手入れのしやすさや、フィルター等の消耗品の交換のしやすさなどを確認した上で機種を選びたいもの。