雑記ノート

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文房具

コクヨ ペルパネプ[2022.10.06 追記]

 結構久し振りに文房具屋に立ち寄ってみたら、コクヨから新しいノートが出ていた。

 名前はペルパネプ。ノーブルノートや紳士なノート(プレミアムCDノート)などの高級ノートの一種。


 表紙の色は灰色で、サイズはA5のみ。フラット製本。枚数は60枚。価格は900円+税。

 紙質と罫線のラインナップが特徴的で、紙質はざらざら、さらさら、つるつるから選択可能。罫線は3mm方眼、4mm方眼、5mm方眼、4mmドット罫、6mm横罫(ステノ罫)となっている。ステノ罫とはページの真ん中に線が入っているもののこと。

 これほど方眼罫が厚遇されているラインナップは珍しい。


 このシリーズは他のメーカーのペンとコラボしている。ざらざら用にはプラチナ万年筆のプレピー、さらさら用にはゼブラのサラサクリップが選ばれ、コラボ専用の白い軸のペンが併売されている。つるつる用はコクヨのファインライター。

 コクヨはプラスとのぺんてる買収合戦で敗北したので、こうしたコラボ企画となったのだろう。コクヨはぺんてるの株主なんだから、ぺんてるとコラボするのが筋だが、あれだけ敵対的な買収を行った手前、それもできないわけである。もはやコクヨにとって、ぺんてる株はお荷物以外の何物でもない。


 あの買収騒動以来、あまりコクヨにいい感情は抱いていないが、このノートは買わざるを得なかった。


 私はかつて、A5でそこそこ耐久性があってほどほどの厚さの方眼罫ノートが欲しくて、文具屋を探し歩いたことがある。プレミアムCDノートやMDノートは分厚すぎて使いづらい。

 さんざんいろいろなノートを試して、最終的に行き着いたのはツバメのセクションノートだったわけだが、これだけ理想型に近いノートが新発売されているのを知ってしまった以上、素通りすることはできなかった。



 買うのは決定として、何ミリ方眼のどの紙質を買うのか。文具屋でざんざん触りまくっては悩んだ末に買ったのは、さらさらの4mm方眼だった。

 5mm方眼ならツバメノートやカ.クリエがあるから、使ったことのないのを試すことにした。


 A5の方眼罫ノートとしてはもう、文句の付けようがない。私が欲しかったノートそのものである。あらゆる面で完璧。まさかこんなノートが登場するとは思ってもみなかった。

 表紙が灰色なのもいい。方眼罫ノートはなぜか黒っぽい表紙が多いが、表紙が黒系だと、タイトルの書き込みをする際に、わざわざ白ペンを用意しなければならない。白ペンは使う機会が少ないため、長期間放置されることが多く、使いたいときにはインクが出なくなっていることが多いから、黒ペンで書ける表紙のノートが欲しいのである。ツバメのセクションノートの唯一の欠点がコレだった。紺色の表紙は黒ペンで書くとタイトルが読み辛い。

 枚数が60枚というのもいい。薄すぎず、厚すぎない。

 名前がダサくないのもいい。格好いい必要はないが、コクヨのネーミングセンスは最近酷かったので。


 さらさら紙質については、0.4mmゲルインクペンで書く分にはなかなかいい書き心地。従来、ゲルインク用とされていた紙の多くはつるつるしていたが、若干滑りすぎるきらいがあった。紙質を3種類用意しただけのことはあって、さらさら紙はゲルインクペンとの相性がものすごくいい。引っかからないし、滑りすぎない。


 4mm方眼については、0.4mmゲルインクペンで問題なく書けるが、やはり若干狭い気がする。情報を詰め込みたい場合にはいいが、汎用性が高いのは5mm方眼か。



 メインで使いたくなるノートだが、ツバメノートも結構残っているし、カ.クリエもあるから、実際の出番はいつになるかわからない。



[2022.10.06 追記]

 使っていて、ペルパネプには大きな欠陥があるのがわかった。無線綴じなのである。そのため、何度も同じページを開いたり閉じたりしていると、そのページからノートが真っ二つに割れてしまう。


 実際、そうなりかけているページがある。今年8月の電気使用量を書き込んでいたページだが、1ヶ月の間、毎日何回も開いたり閉じたりしたことで、背の接着が怪しくなってきた。


 このノートは私のニーズにぴったりだった。表紙、サイズ、紙質、罫線、枚数。全てにおいて完璧だった。それだけに、無線綴じだったことはかなり残念である。

 この仕様で糸がかり製本のノートが出てくれないだろうか。

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