第13話 後悔青年 3

「あの怜さん。次、一緒に昼ごはん食べる時は絶対に目立たない場所にしましょ。」

そう中庭で大量の視線を感じながら天音さんはそう言った。

賛成だった。めちゃくちゃ視線を感じる。

あの後、めちゃくちゃ1年生から睨まれて、廊下で2、3年生から睨めれた。控えめに地獄だった。


「うん、そうだね。」

そう僕は言いながら恥ずかしさで彼女の目を見ずにそう言った。


「その、ひとまずお弁当を食べましょう。私頑張って作ったんで、」


そう言って彼女が僕に渡して来た弁当はすごく美味しそうだった。

弁当には唐揚げと卵焼きといろいろ入っていて僕の好物しか入っていなかった。彼女はエスパーかな?全部僕の好きな食べ物だった。


「美味しそうだね。うん」

僕がそう言うと彼女は真っ赤な顔でこっちを見た。


「そうですか?うれしいです。」

それからそう笑いながら言った。その真っ赤に染まった彼女の表情は非常に尊かった。


その後、彼女はおもむろに一個の卵焼きを箸で取り

「その…」

そう言って手を震わしながら僕の口の前に卵焼きを持ってきた。


彼女は真っ赤になって

「こういう時…あーんってするんですよね。怜さん、」

そう言った。手の震えがすごかった。

可愛い…がそう言う問題では無かった。


「いや、別に無理をしてすることではないと思います。それに天音さん手がすごく震えてますから。ねっ、その大丈夫ですよ。恥ずかしいなら。」


「違いますよ、間違ってますよ怜さん。もうここまで、怜さんの口元まで運んだ、はしを戻す方がはずかしいです。…それに今のままだと私だけドキドキしていて不平等ですから。」


そう言って彼女は真っ赤のまま、少し悪い顔で笑った。

「どうせなら一緒に恥ずかしくなって心臓の音をお揃いにしましょ。」

そんな決め台詞をその後に残した。


「いや、大丈夫です…てか天音さんが最初に、あーんとか言わな」

口を開けたのが悪かったのだろう。

口に卵焼きを突っ込まれた。


「おいしいですか?おいしいですよね。」

彼女は恥ずかしさのあまり、完全にテンションがおかしいことになっていた。


「はい…」

そう答えるしかなかった。まあ普通に美味しかったけどね。


「じゃあ、次ですね。」

そう言って彼女は次弾の唐揚げを装填していた。マジで、うそでしょ。1回じゃ無かった。


「次とか、えっと天音さん落ち着いて、ほら3段階手前ぐらいのハズカシイって赤くなってるモードに戻って…」

そう僕が言うと無双状態に入った彼女は笑顔であった。吹っ切れたのか、彼女の動きは止まらなかった。


「大丈夫ですよ怜さん。どうせなら一緒に恥ずかしい思いになりましょうね。」

そう言って彼女は無慈悲に僕の口に食べ物を突っ込んだ。


それから、あーんって言う名前の攻撃がしばらく続いた。


そんな地獄の状況に救世主が現れた。

「こんにちは、バカップル。しっかりと説明しに気ましたよ。」

そう清楚でスタイルが良くて落ち着いた雰囲気でスタイルが良い。僕を巻き込んだ、鬼頭 楓が現れた。

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