第10話 キャラ紹介 ~その他1~

薬葉くすはステア


前作のラストに現れた次期全日本監督候補最有力を自称する男。若い世代の選手を率いて自身の座を卓球界の王に君臨させる事を目標として活動している。年齢は不詳だが、ワガママで子供じみた言動が目立つ。外見は着崩した背広を着て髪はアッシュ。耳元にダイヤのピアスをはめ、薄いサングラスを掛けている。


全日本選手権の出場権をネタにモリアをリベンジャーズ・トーナメント大会に召集。『龍神メソッド』という自身が開発した教育システムを掲げ、若手の育成に着手。全国に情報網を張り巡らせており、有望株の発掘に余念がない。



【港内中卓球部】:穀山中卓球部、隣県の古豪


山破ショージ


2年生エース。身長182cm、体重70~78kg。戦型:右シェーク・ドライブ主戦型。

変速サーブが武器で春の合同合宿時にモリアを完膚なく叩き潰す。その敗戦がモリアの心に火を着ける結果となり、現在はライバル関係。モリアとはシングルスで2度闘って2度勝利。穀山中卓球部がある仲田市とは別のブロックであり、団体戦での対戦はない。


色黒で筋骨隆々(細マッチョ)。鍛え上げれらた肉体はゲイの解説者に褒められるほど。トラッシュトーカーとしても知られるが、それは勝利への執念によるもの。秋の新人戦の後、薬葉くすはステアの指示で新たに筋力増加のためウェイトを付けていた。現在は体を絞り減量に努めている。


プレースタイル:プレッシャーのかかる場面で弱く、「重要なところで確実にミスをする」と顧問の茸村監督は語る。メンタル面での強化が課題に挙げられている。



茸村昌蔵


港内中卓球部の顧問。担任教科は不明。生徒からは恰幅の良い突き出た腹の目立つ品性下劣な中年教師として見られているが、本質は真面目。選手の成長に共に寄り添い彼本人も成長している。


天才肌ではあるが、それ故に己の才能に溺れかけていたショージを気に掛けていた。生徒への接し方が旧時代的なスキンシップが中心であるため、女生徒からはいわれの無い疑いを掛けられる事も多いが、その明るさは部員達の練習に励むモチベーションを支えている。



稲毛屋くらげ


3年生。身長155cm、体重42kg。バスト・ヒップサイズ:自由自在。戦型:右シェーク・ドライブ主戦型。正式な港内中卓球部員ではなく、他校のモリアとペアを組んでミックスダブルス大会に出場。その目的は『想い人であるショージに卓球で振り向いてもらう』という女子的な理由と語っていたが真意は不明。学習能力が高く、一度見た技術は彼女なりの表現で卓上にて再現することが出来る。


ルックスも良く、ウェーブのかかった長い髪と大きな瞳とお嬢様口調が特徴的。のちに口調は彼女の「キャラ付け」である事が明らかになった。モリアに自分の想いを打ち明けるが卓球への熱意を灯したモリアに断られ、失恋。現在は進学のため学業に励んでいる。



小笠原達臣おがさわらたつおみ


1年生部員。身長169cm、体重59kg。戦型:右ペン・前陣速攻型。沖縄出身で夏前に加入。独特のまったりした雰囲気を漂わせており、名字のもじりと『ガッツが無い』との理由からみんなから皮肉を込めてガッツと呼ばれている。女性好きで年上のくらげに好意を寄せている。


モリアとはくらげとのダブルスペアの権利を懸けて対決。親から学んだ琉球古武術を卓球に取り込み、巧みなフットワークでモリアを翻弄した。非凡なセンスを魅せるがサボり癖があり、茸村監督は彼の成長に頭を悩ませている。



父母ヶ浜達彦ふぼがはまたつひこ


2年生部員。身長160cm、体重50kg。戦型:不明。主にダブルスを担当。夏の大会ではレギュラーゼッケンを獲得出来なかったが、現在は主戦場であるダブルスとシングルスの一枠を奪い取る為、日々の練習に取り組んでいる。練習のかたわら、ガッツの教育係を担当。几帳面な性格で同学年のモリアに対しても敬語で接している。



【双峰中卓球部】:穀山中卓球部と同ブロックの強豪校


江草地衣太えくさちいた


2年生部員で現キャプテン。身長162cm、体重55kg。戦型:右ペン・前陣速攻型。

小柄だが持ち前の瞬発力を生かした超反応が持ち味。夏の全中予選では兄の大河たいがとダブルスを組み、全国大会に出場。ジュニア世代の日本代表としてアジア大会に出場経験あり(結果は惨敗)。ラリー中にテンポを変える打球を駆使し、スピードと同等にテクニックも高く評価されている。


自らの力を過信しており、先輩や同級生に対して横暴な態度をとる事が多かったがキャブテンに就任後、真人間として成長中。現在は主力の抜けたチームの立て直しに尽力している。



貝谷かいたにハツエ


女性顧問。現役時代はプロ選手として活躍。若くして引退し、双峰中卓球部監督に就任。女性指導者という事もあり、OBからの風当たりが強かったが3年連続でチームを全国出場に導くなど結果を残し、雑音をシャットアウト。


部員達には常に厳しい態度で接し、『女王蜂』の異名をとる。後述の事件により3ヶ月間監督の職務から外されるが、地衣太とショージの一戦を前に復帰。休職中に代理監督が飲酒運転による除籍処分を受けており王国復権に向け再び手腕が問われている。



川崎吉宗かわさきよしむね


2年生エース。身長179cm、体重63kg。戦型:右シェーク・カット型。

長身で血走った目とマッシュカットが特徴的。大崩れしない安定した守備的なプレーを信条とし、着実に1点を積み重ねる『負けない卓球』は関係者から高く評価されている。


秋の新人戦にて優勝候補として活躍するが、常勝校エースとしての重責は大きく、大会中にオーバートレーニング症候群を発症。急激なプレー技術低下による不自然な敗戦を重く見た記者陣に原因を究明され、双峰中卓球部全体を揺るがすひとつの事件として糾弾される。現在は復帰に向けて個別に練習を積んでいる模様。



OB、去った部員


矢中林吾やなかりんご


3年生。夏の大会を最後に卓球部を引退。戦型:右シェーク・ドライブ主戦型。全中予選ではモリアと対戦。中学生離れした老け顔と顎ひげがトレードマーク。名付け親の母は青森出身。プレーに荒さが見られるが試合中の修正能力が高く、常勝チームの勝ち頭を務めていた。


不安神経性という持病を患っており、予選を勝ち抜いたメンバーでありながら全国大会には未出場。再起を懸け、薬葉くすはステアが開催したリベンジャーズ・トーナメント大会に出場する。



小保北広貴おぼきたひろき


2年生。夏の大会後に一身上の都合により卓球部を引退。身長174cm、体重58kg。戦型:右シェーク・カット型。カットマンというスタイルだが、自ら強打を打ち込んでいく『豪のカットマン』。


陰湿な性格で伸びた髪と黒ぶち眼鏡が特徴的。退部してからは他校の部員であるモリアと交流がある(広貴が一方的にモリアに絡んでいる)。退部した身であるが、双峰中の部員達の活動を見守っており、都度都度、自分の事のように自慢げにモリアに電話にて報告している。


卓球にまだ未練があり、現在もどこかで打っているらしい。



江草大河えくさたいが


元キャプテンの3年生。職務を弟の地衣太に委ねて引退。全中予選決勝にてダブルスツーの選手として出場し、モリアとタクを最後まで苦しめた。


敗北の許されない常勝校キャプテンとしての力量は高く、相手のミスを誘発する『パンチアイ』、タイミングを外した強ドライブをクロスに放つ『パッシングショット』を「必殺技」とするクラッチプレーヤー。最後は運が味方し、彼が最低限の目標として掲げていた全中予選優勝を果たす。



新田陽太郎にったようたろう


3年生。夏の大会を最後に卓球部を引退。戦型:不明。2年次の秋に部の方向性の違いから穀山中卓球部から転入。

真面目すぎる性格が原因でたびたびトラブルを引き起こしていたが卓球には真摯に向き合う姿勢を見せ強豪・双峰のレギュラーゼッケンをゲット。全中予選決勝で穀山中卓球部のエースである松田忍を破る大金星を挙げ、念願だった全国大会にも出場した。



迫田シンジ&伊藤ノブオ


共に3年生。夏の大会を最後に卓球部を引退。地衣太から『ザコ&モブ』と呼ばれ3年間不遇の扱いを受けてきたが努力によりダブルスワンの座を勝ち取った苦労人たち。

予選決勝まで勝ち抜いたことで自信を持ち、決勝戦でも勝利。しかし「地区予選すらレギュラー育成の場」として活動する部の方針により、更なる実力者にポジションを奪われ全国大会は出場できず。引退後、「悔いは無かった」と広貴に語っていたという。



もうちょっと続くんじゃ。

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