第7話
「や……っ」
やっぱり、いる!!
あたしはバンッと大きな音を立て、勢いよくレジを閉めた。
その音に驚いた和心がこちらを見つめる。
「む、無理っ……今日、あたしレジは無理っ!!」
ブンブンと首をふって、停止版をカウンターに置くと、慌てて和心の隣に立った。
「へ? なにしてんの? お客さん並んでるって!」
そう言われたって、無理なものは無理。
「お願い和心! 今日だけ、今日だけサッカーにまわらせて!!」
「はぁ!?」
ギョッとしている和心の視線を感じつつ、あたしは商品を袋に詰めていく。
だって、またいたんだもん!
昨日とは違う小さい妖精が!!
しっかり休んだはずなのにまだ見えるなんて……。
「きっと疲れて重症なんだわ、あたし……」
自分に言い聞かせるようにそうつぶやくと、「あたしの方が疲れるわよ!」と、和心が悲鳴をあげたのだった。
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