【05】第2話 : 簡単な依頼 〈1〉
「今夜も、お早い、ご出勤だこと!」
いつもと変わらぬ
むしろ、こういった時のリザ・ブーが
「ねぇちょっとぉ~ヤマザキ先生ぇ~。
とぉ~ても簡単で、お金になる
店のカウンター内から、ウインクを飛ばす。
─ほら来た!
その手には乗らねぇゼ!!
「リザ・ブー! お得意の
いつもの様に、自分は手を汚さず
彼女は『まあ!!』と
「先生~。
でも、5000:GOLDと聞いて引き受けない手はないでしょう?」
今度は、
「
あいにく、俺は、この
リザ・ブーの鼻先に、目の前の壁から引っぺ返した紙切れを突き付けてやった。
その内容と言うのは、二週間程前の嵐の夜。街の東、デスマスク
同乗していたパウル神父は殺害され、
当然、俺は事件現場に居合わせてはいなかったが、適当に証言して、懸賞金の、オコボレに
「あらっ! 先生! その
「そりゃあどう言う意味だ! リザ・ブー」
彼女の
─たった、これだけだ。
加えて、
これは、いつものシキタリで変わった事ではない。
「それにしちゃあ、5000:GOLDは、高額すぎる! 裏に何か有るはずだゼ!」
俺が手を振って
「ナニ、
この
突然、リザ・ブーが
「アンタが、いつも金欠でシミッタレた顔してるから、一番先にオイシイ話を持って来てやってんだろがぁ!」
いつもの通り、口の悪い魔女だ。
かわいこちゃんな態度は、それほど長く
「だったら何だって、こんな高額な
彼女は、さらりと視線を
「まぁ…いつもの事だけど依頼人の情報は明かせないわねぇ…。
その代わりとして
あたしの方も、この依頼が真っ当なモンか
俺への口調が
「もっとも先生だって、ヤマザキ診療所の大赤字を
彼女は、コチラの事情を知っているだけに、痛い所を突く。
「本当に、事件の
「ええ、そうよ。
あたしの紹介料の取り分は、
先生への前金は2000:GOLD。
それから
─うぅぅん…。
コチラとしても、
チキショー。
俺は、リザ・ブーと
これが、魔女からの
もし、仕事に失敗した場合には、彼女と握手した側の腕を切り落とし、差し出すと言った『血の
決して友好的な
リザ・ブーは俺の
俺は、一気に飲みほす。
─ヤケに、
もちろん、差出人は、
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