第2話 : デスマスク伯爵邸への招待状

【01】第2話 : 満月の夜に〈1〉

「今夜は満月…」

 宵闇ヨイヤミの合間に月光がえる。

 私は小窓から溜息タメイキを着いた。

「あぁ…。今月も、お月様から、ウサギさんがいらしたみたい…」

 白く弱々しい肌に保湿液ホシツエキ馴染ナジませ、化粧台ケショウダイムカえ合わせになる。

 明日から1週間…

 人間並みの腕力ワンリョクでは、通勤バッグを持つ事さえ、億劫オックウで仕方が無い。

 こんなワズラわしい習慣シュウカンが、この先、イクつまで続くのかしら?

 うぅぅん…

 嫌だ、嫌だ…。

 早く終わってもらえないかしら…



「私の脱皮ダッピ…」

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