第2話
「お見舞いに来ました。マスター」
とか何とかいったので、俺は呆気に取られて、「は?」としか言えなくなった。
「あなたはどなたですか?」
こんなきれいな美女、根暗で口下手な俺には女の知り合いなんて、皆無だ。女というだけで、俺は異様に身構え緊張するたちだ。
女は苦手だ。
中学時代俺に罰ゲームだとしょうして、いたずらで告白されたりとか散々な目にあった。俺は正直顔もいい方ではない。何か裏がありそうだと、俺は身構える。
「あなたのお見舞いに来ました。あなたは神だからです」
「はぁ?!」
新しい宗教団体への勧誘かと、俺は身構える。
「神ってなんだよ?」
「あなたは宝玉を持っています。私はあなたのものです。私はあなたの願いをなんでもかなえましょう」
いよいよわけわかんない風になってきた。
俺は女に対して鼻で笑い、「だったら、胸でも何でも見せてみろよ」と、女への嫌がらせ半分、冗談半分で言ってみた。
「かしこまりました」
「え」
その場で女は全裸になって見せた。
言うまでもなく女の全裸は白く美しいものだったが、ここは病院である。
「や、やめろよ!!」
俺は慌てて叫んだ。
「畏まりました。あなたは宝玉をもってます。あなたの願い何でも叶うでしょう。あなたの望みをお言いくださいませ」
女は洋服を着ながら、淡々という。
まるで女は人形のようだった。
「じゃぁ、大金でもよこせよ。会社に行かなくても済むだろうよ」
「かしこまりました」
そういうと、俺の頭上に突如として金が降ってきた。
「まじで?!」
「あなたは神様です。宝玉を持っているかぎり」
女の言っていることはどうやら本当らしかった。
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