第37話※
機洞は定児を背後から座位で犯していた。
まるでヨガの禅のような足を組まされた定児の秘部を、足の間を縫って潤ませるための樹液と共に貫く。
それはまるで二人で神聖なる仏行に挑んでいるような神々しささえ、見ている者に感じさせられる光景であった。
そう、交接している姿をとって一つの像となす、二体で一つの勧喜している神のような、まるでヒンドゥー教にそんなような姿の神がいるのではないか、と思わせるような愉悦と神性に満ちた仏画的な#御姿__みすがた__#だ。
機洞の額から胸まで一筋の大粒の汗が流れ落ちる。
汗はそれだけではなく、上半身のあらゆるところを濡らしていた。
定児の#内臓内__たいない__#に白い欲望を一吐きして、やっと体を彼から離すと機洞は冷水を浴びに他の場所に向かった。
すぐさま白布の仕切りをめくり見鬼姫が現れる。
そうあの見鬼姫だった。
公園で定児に運命の相手だとかいう不穏な予言を残し、渉流に襲いかかった魍魎の女は、手にきりたんぽのような不思議な道具を持っている。
定児もあの時の見鬼姫だと気づいてはいるが、今の彼の状態は薬を嗅がされて茫漠としているような状態。
だから何を尋ねるでもなかった。
見鬼姫は定児の腰の下に吸水性のある布を敷き詰め、先ほどまで男の異物を受け入れていたアヌスの入り口にきりたんぽ状の器具を差し入れた。
柄の部分限界まで差し込むとゆっくり下に引き下ろし、でも抜きはせずまた奥まで戻し入れるのを繰り返し中の雄の精を掻き出していく。
下に清掃面のパーツが引き下ろされる度、白い体液がゴポッと腰下のシーツに抜かれ吸水される。
「…………ぅぐ!…………ぅっ…あ゙ぁ゙あ゙!……」
堪らず直腸の押し上げと共に反射的に内臓から出る声が飛び出す。
「大っきいでしょう?ふふ…………。これ一体何回分かしら………。蜜壺のように沢山の精がどこまでも収まらず溢れてくるわ………。まるで100年生きた大樹をいきなり切り裂いた傷口から溢れ出してくる大量の樹蜜のように」
納得できる範囲まで中を清掃すると、ガーゼのような刺激の無い肌触りの布で定児の下半身をポンポンと押し当てるように拭った。
美容師が髪の毛を拭うような仕草である。
「機洞様と入れ替わりで一回体を洗いに行くわよ。エネルギーの交観をしているから、食べなくても死にゃしないでしょうけど……何か食べたい?食べるとまたお尻にチューブシャワーを突っ込むことになるから面倒だわよ」
定児は胸で上下させる呼吸をして何も答えない。
「ご飯は要らないみたいね」
見鬼姫はリカちゃん人形ごっこのように、こうした一連のお世話をする行為が大好きなのだろうか。
語る素振りは跳ねるように活き活きと楽しげだ。
体の洗浄から元の交接の間に戻ってくると、既にそこに座って待ち受けていた機洞の目の前に座らされる。
機洞の装束の前の部分は完全にはだけられ、見頃は重ね合わされていない。
胸部が剥き出しになっており、開かれた腕に招かれ導かれて抱えられるように機洞の胸に顔を埋めさせられ、機洞の突起へと、定児は自分の唇が持っていかれる。
そうなるとそうしなきゃいけないかのようになってしまい、舌を出し機洞の乳首に己が舌を虚ろに這わせるのだった。
機洞はその顔を見下ろして「ククッ」と笑い
「いいですか?私達に加われば、下界に降りず毎夜このように筆舌につかない解放感に包まれますよ。ここにずっといましょう?」
そう言って子猫や子犬の顎を撫でさするように定児の顎に指を滑らせた。
「ね?」
犬や猫の躾感覚なのだろうか。
「君に楽しい光景を見せてあげます。楽しい阿鼻叫喚をね」
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